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大島渚の妻・小山明子が夫の監督作での撮影秘話あかす

大島渚監督との撮影秘話を語った小山明子
大島渚監督との撮影秘話を語った小山明子

 故・大島渚監督の映画『夏の妹』が19日、沖縄県で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」で上映され、本作に出演した小山明子石橋正次、そして桂文枝上原直彦が上映後のトークショーに登場した。

【写真】イベントの様子

 本作は、沖縄が本土に復帰した1972年に公開された、沖縄を舞台にオールロケが敢行された作品。栗田ひろみが演じたヒロイン・菊池素直子(すなおこ)がひと夏の沖縄への旅で人々と出会う様子を映しだし、「日本と沖縄」の関係が描かれる。

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 小山は「浦島太郎みたいな気分です。映画『夏の妹』は返還から2年後に撮影をしたんですが、初めて沖縄に来たのは、パスポートが必要でドルが必要だったんです。それから、なかなか二人で旅行ができなかった大島と、亡くなる前に沖縄旅行をしたのは忘れられない思い出です」と沖縄への思いを振り返った。

 また、「映画の中ではかわいかったかもしれませんが、今やすっかりおじいちゃんです」と照れ笑いした石橋は、24歳だった撮影当時を降り返りながら「まるでお茶のようにお酒を飲みながら撮影していた大島監督が僕は怖くて仕方がなかった」と告白。小山は「創造社(大島監督のプロダクション)の皆さんは妖怪ですから(笑)。わたしや石橋さんやひろみちゃんは飲まない派でしたよね。あの人たちの飲み方はすごかった」と裏話を明かす一幕も。

夏の妹

 この日は客席で映画を鑑賞していた桂が「実は以前、大島監督にお会いしたときに、ラブシーンを奥さんがするってことはどんな気持ちですか? と聞いたことがあるんです。そしたら、監督は『仕事は仕事だから割り切って撮りますよ』とお話しされましたが、おかしな世界ですよね」と問いかける。すると、大島監督の妻である小山は岩下志麻篠田正浩監督を引き合いに出しながら、「(私のラブシーンを)綺麗に撮ってって大島によくお願いしていたんですけど、残念ながら大島はそういう映画を撮らないものですから(笑)。この映画でもだいぶきわどいセリフを言っていますが、映画ですから割り切って話していましたよ」と紹介した。

 舞台あいさつの最後には石橋のヒット曲「夜明けの停車場」がアカペラで披露された。40年以上たった現在でも変わらない美声に会場からは大きな拍手が送られていた。(取材・文:森田真帆)

「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」は4月21日まで沖縄県内各所で開催

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