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新『サスペリア』監督、オリジナル忘れてベスト尽くした

ルカ・グァダニーノ監督
ルカ・グァダニーノ監督 - NurPhoto / Getty Images

 ホラー映画の傑作として映画史に燦然(さんぜん)と輝く1977年製作、イタリアン・ホラーの巨匠ダリオ・アルジェント監督作を、『君の名前で僕を呼んで』などのルカ・グァダニーノ監督が生まれ変わらせた新『サスペリア』が公開中。昨年12月に来日したグァダニーノ監督が作品について語った。

【動画】怖っ!痛っ!『サスペリア』予告編

 元々の『サスペリア』に対して「食べてしまいたいぐらいの愛」があるというグァダニーノ監督は「安易にコピーしたり、考えなしに作っているリメイク作品」には批判的。今回も設定やキャラクターはベースにしつつ、「時間・空間の感覚、編集や物語のペースをすごく考えて作った」と話す。

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 その上でこだわったのが「『大胆さ』と『表現力の豊かさ』。それを表現できていると感じていただけたら嬉しいです」と語った。2018年のベネチア国際映画祭では悲鳴のあとに賛否両論が巻き起こした同作は25日に日本で封切られ、Twitterなどには単純なリメイクではないその内容に衝撃を受けた声が多数寄せられている。

サスペリア
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 オリジナルは「最も美しいホラー映画」という呼び声も高い名作だ。しかし、「そんな作品をリメイクすることにプレッシャーはなかったか?」という質問はグァダニーノ監督には不適当な質問だった。

 「私が感じる責任というのは『自分のベストを尽くすこと』。レガシーに追いつくのではなく、自分なりのベストをつくすということ。オリジナルにまつわるレガシーは私にとっては意味のないことなんです。私の目的は、自分の作品を最高にするということ、オリジナルを忘れてベストを尽くすということです」と自身の映画への向き合い方について明かした。

 強烈なインパクトを持つ本作は、1977年のドイツ・ベルリンが舞台になっており、舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」に入団した主人公スージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)を中心にストーリーが展開される。レディオヘッドのトム・ヨークが手がけた音楽とともに美しい映像が映し出され、鋭く容赦のないグァダニーノ監督の表現が心に突き刺さる。(編集部・海江田宗)

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