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河瀬直美、プロデュース作『二階堂家物語』の香港国際映画祭出品を発表

映画『二階堂家物語』公開記念イベントの様子
映画『二階堂家物語』公開記念イベントの様子

 映画監督の河瀬直美が26日、都内で行われた映画『二階堂家物語』の公開記念イベントに登壇した。本作のエグゼクティブプロデューサーを務めた河瀬は、イラン人監督を起用しての撮影を振り返り、「現場はイランの言葉、英語、日本語が入り乱れて、とにかく言語を超えて、そこから先に行くために絆を作って撮っていかないといけない環境でした。それを乗り越えてやってくれたみんなは本当にすごいなって」と出演者とスタッフに賛辞を贈った。

映画『二階堂家物語』フォトギャラリー

 なら国際映画祭の映画製作プロジェクトNARAtive(ナラティブ)の作品として、イランの若手監督アイダ・パナハンデを迎え制作された本作は、奈良県天理市を舞台に、名家の存続を願いながらも、跡継ぎ問題に悩む3世代の家族の愛と葛藤を描いた物語。この日は主演の加藤雅也ほか、共演の石橋静河町田啓太白川和子陽月華ネルソン・バビンコイが登壇。舞台あいさつ中、河瀬から本作が3月開催の香港国際映画祭への出品が決定したことも発表された。

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 壇上ではこの日出席できなかったアイダ監督より、出演者へ、作品への思いを込めたメッセージも紹介され、出演者はそれぞれ感慨深げ。アイダ監督との撮影は海外の監督ゆえの大変さもあったようで、ヒロインの幼なじみ役の町田は「アイダ監督と毎晩のように話し合って撮影をしました」と回顧。

 気が遠くなるような長ゼリフを前日の夜中に渡されたことなども紹介し、「途方もない挑戦をさせてもらいました」とにっこり。町田はこの長ゼリフを完璧にこなしたそうで加藤も「あれは本当にすごかった」と振り返ったが、仕上がった映画ではこのシーンの一部がカットされたとため息も。加藤の方も雨の中エキストラを入れて何度も撮り直したシーンのほとんどをカットされたエピソードなどをにこやかに紹介。アイダ監督との撮影をそれぞれちゃめっ気たっぷりに紹介しあって会場を盛り上げた。

 加藤は昨年、デビュー30周年を迎えた。次の世代へ受け継ぎたいものを問われると、「日本の映画界を支えたのは昭和の名優たちだと思うんです。意外と忘れられている三船敏郎さん、勝新太郎さん、市川雷蔵さん、田中絹代さん、原節子さん、そういう昭和の名優たちの名前を、今年で平成が終わりますが、時代が変わっても次の時代に受け継いでほしい」と熱くコメント。

 これに河瀬も反応し、「昭和はみんなで復興しようって、新しいものを作ろうという人がどんどん生まれてきた時代。平成が最後で次の世代がどうなっていくのかなって思います。次の時代に映画がどうなっていくのかわたしも考えたい」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『二階堂家物語』は新宿ピカデリーほかにて全国順次公開中

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