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『ブラックパンサー』誰もが自分の映画だと思ってほしい ライアン・クーグラー監督語る

31歳の脅威の新鋭! ライアン・クーグラー監督とブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマン
31歳の脅威の新鋭! ライアン・クーグラー監督とブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマン - (C) Marvel Studios 2018

 本国アメリカで『アベンジャーズ』シリーズに匹敵するヒットになっているマーベル映画『ブラックパンサー』(全国公開中)で脚本・監督を手掛けたライアン・クーグラーが、本作について語った。

【映像】本国で歴史的なヒット!『ブラックパンサー』

 アフリカの超文明国ワカンダの若き国王ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)が、漆黒のスーツを身につけたヒーロー、ブラックパンサーとして戦う姿を描く本作。キャストのほとんどは黒人俳優。迫力のアクション、アフリカにまつわる文化的・政治的メッセージが見事に融合した奥深い内容が絶賛されている。

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 『クリード チャンプを継ぐ男』などドラマ展開で観客を惹きつける手腕に定評のあるクーグラー監督は、本作について「何より、世界に通じる娯楽作品にすることが目標だった」と明かし、「観客をワカンダに連れて行き、何かを感じてもらい、観終わった後にしっかりと考えてもらえる映画にしたかった。アフリカ的にしたかったけど、それだけじゃない。日本の誰かが観ても、『これは自分たちについての映画だ。自分たちの抱える葛藤と同じものを感じる』と思ってほしかった」と語る。

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スパイ映画好きなところから生まれたナキア(左)と、ブラックパンサーの妹シュリ(右)(C) Marvel Studios 2018

 「誰にだって祖先がいる。誰かに育てられ、その人が亡くなり、そのことが寂しくて、まだ助言がほしいと願う。それは、世界中のみんなに共通する感情だ。その感情を通じて、誰もがこの映画を“自分たちの作品”だと感じられると思う」。

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 その言葉の通り、ティ・チャラは、突然失った父親の不在に悩むことになる。過去作でも、常に“父親”について描いてきたクーグラー監督は「『フルートベール駅で』は父と娘の関係について描いた。『クリード』は父の死について考えていたときに、脚本を書いていた。何よりも強いと思っていた存在が次第に衰えていく。そのギャップが何を意味するのか。僕にとっては、その時の思いを反映した映画だったんだ。そして『ブラックパンサー』では、父親を失ったティ・チャラというキャラクターに、そういった要素を受け継いだ」。

 同時にクーグラー監督にとって重要な存在がティ・チャラの妹シュリだった。「この映画で兄妹の関係について描けたのはエキサイティングな経験だった。僕に妹はいないけど、いつも妹がほしいと思ってたから、『よし、この映画では兄妹について描こう』と思ったんだ。妹がいるスーパーヒーロー映画は観たことがなかったしね。実際に映画では、ティ・チャラがどれほどシュリのことを気にかけているか、そして、シュリが彼のことをどれほど気にかけているかを見れらる」。

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(C) Marvel Studios 2018

 ちなみに「僕はスパイやスパイ映画が大好きなんだ。『007/カジノ・ロワイヤル』のようなジェームズ・ボンド映画がね」というクーグラー監督。本作にもスパイ映画を意識した描写が差し込まれており「『もしワカンダにCIAみたいな組織があったら?』というアイデアから、(女スパイ)ナキアを生み出した。世界を監視するスパイなんだ」と明かすと、「それにワカンダ人は素晴らしいスパイになれると思った」と告白。「僕らアフリカ系は、ほかの人種にしてみれば、口を開かない限りどの国の出身なのかはっきりわからない。この感覚は、アジアの人たちもわかってくれるんじゃないかな。ほかの人種からすれば、僕はアメリカ人かもしれないし、ナイジェリア出身か、ロンドン出身のアフリカ系かもしれない。それってすごく興味深いと思った。『よし、話し方を変えたり、洋服を変えたりすれば、ワカンダ人はどの国の人間にもなれるぞ!』ってさ」と笑みを浮かべた。(編集部・入倉功一)

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