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美しい声の主が判明!トラン・アン・ユンが妻を起用し続ける理由

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まるで絵画のような完璧な美しさ!
まるで絵画のような完璧な美しさ! - (C) Nord-Ouest

 村上春樹原作&松山ケンイチ主演の大作『ノルウェイの森』から6年半ぶりとなる新作『エタニティ 永遠の花たちへ』が9月30日より公開されるベトナム人監督トラン・アン・ユンが、本作のもう一人のヒロインとも言うべき妻トラン・ヌー・イェン・ケーの魅力を明かした。イェン・ケーは『青いパパイヤの香り』(1993)をはじめ5作にわたって監督とタッグを組んでおり、本作ではナレーション、美術を担当している。

【写真】トラン・アン・ユンの妻、ジョシュ・ハートネット、イ・ビョンホンらと登場

 『エタニティ 永遠の花たちへ』は、アリス・フェルネの小説に基づき、オドレイ・トトゥメラニー・ロランベレニス・ベジョという3人のスター女優を迎え、初めてフランスで撮り上げた“記憶”を巡るドラマ。3人の女性の生涯を通し、「生と死」が受け継がれていく“エタニティ=永遠”のきらめきを圧巻の映像美で描き出す。

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 3人の女優とは「それぞれまる一日費やして登場人物に関する話し合いをした」という監督。荘厳な邸宅や、色とりどりの花々が咲き乱れ、草木が生い茂る庭を背景にした女優たちは、まるで絵画のような美しさ。とりわけ目を引くのが19世紀末フランスの上流階級に生まれたヴァランティーヌにふんし、10代から80代までを演じ切ったオドレイで、驚くほど違和感のない若返り、老いを見せている。その秘訣を監督はこう明かした。

エタニティ 永遠の花たちへ
10代から80代までを演じ分けたオドレイ・トトゥ (C) Nord-Ouest

 「十分に演技力を発揮してもらうために、今回は若返り&老いをデジタル、特殊効果のプロセスで行っています。人工的に厚いメイクをするとどうしても演技の邪魔になってしまうので、今回はやっていません。どうしたかと言うと、まず肌用の代役というものを立てました。例えば若い頃のヴァランティーヌでは、若い肌用の代役にオドレイと同じ演技をしてもらう。そしてポストプロダクションの段階でその若い肌を切り取ってきて、オドレイの顔の上に合成するという方法をとりました。老年期も同様です」。

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 絶世の美女たちの競演に加え、心地よく響くイェン・ケーのナレーションも一役かっているが、監督いわく初めから決めていたわけではなくテストを行ったうえで最終的にイェン・ケーに決まったのだという。「何人かテストをしたんですが、例えば有名な女優さんを起用すると、『この声知ってる!』といったようなセンセーションが生まれてしまって、それは面白くない。でも、妻だと全く新しい声、知らない声に聞こえたんです」。

 『青いパパイヤの香り』の使用人、『シクロ』(1995)のヤクザの愛人、『夏至』(2000)の女学生、『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』(2009)の香港マフィアが愛する女性など、キャラクターは違えどいずれもイノセントなイメージの強いイェン・ケーだが、監督が妻を起用し続ける理由の一つは「無邪気さのセンセーションがある」からだという。「人は人生を生きるなかで経験によって慣れてしまうものですが、彼女の場合はいかなる物事に遭遇しても、常に新鮮、慣れていないといった印象を与え続ける」と、よどみなく説明し、「今後もテーマ次第で、彼女の映画を作りたいと思っています」と変わらぬ愛妻ぶりをアピールしていた。(取材・文:編集部 石井百合子)

映画『エタニティ 永遠の花たちへ』は9月30日よりシネスイッチ銀座ほかにて公開

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