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田原総一朗、昭和天皇の「終戦宣言」を小林よしのりと共に振り返る

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トークイベントに出席し昭和天皇の「終戦宣言」を振り返った田原総一朗(左)、小林よしのり
トークイベントに出席し昭和天皇の「終戦宣言」を振り返った田原総一朗(左)、小林よしのり

 ジャーナリストの田原総一朗と漫画家の小林よしのりが26日、都内で行われた映画『日本のいちばん長い日』のトークイベントに出席した。本作のテーマである昭和天皇の終戦宣言について小林は、「天皇陛下に大きな決断をさせるような時代には二度としちゃいけない。国民が自分たちで決めなくては」と主張。これに対して田原は、「小林さんの逆の意味で、憲法を守りたい今の天皇陛下と、憲法を変えたい安倍総理の関係が、昔に戻りつつあるのかもしれない。また天皇陛下に頼ろうとする気配がする」と危惧していた。

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 本作は、昭和史研究の第一人者・半藤一利のノンフィクション小説を『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』などの原田眞人監督が映画化した歴史ドラマ。太平洋戦争末期、連合国がポツダム宣言の受諾を迫る中、降伏か、本土決戦か、陸軍大臣・阿南惟幾役所広司)、昭和天皇(本木雅弘)、首相・鈴木貫太郎山崎努)を中心に、それぞれの決断への苦悩とその舞台裏を描く。

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 降伏と本土決戦の狭間で揺れ動く当時の昭和天皇の苦悩について小林は、「戦争をやるか、やめるか、という事態に陥ったとき、誰も決められず、天皇に任せてしまうのはルール違反。本当は国民の代表者が政治的な決定を下さなければならなかった」と語気を強める。さらに、「あのとき、陸軍大臣がやめると言っていたら歴史は大きく変わっていた」と表情を曇らせる。

 これに対して田原は、「当時、陸軍大臣だった阿南は、戦争を続けたいという将校の気持ちも、これ以上国民を犠牲にできないという天皇の気持ちもわかっていたわけだね」と推測すると、小林は、「あの時、阿南大臣で本当によかった。辞職して内閣が解散し、瓦解(がかい)していたら戦争は続いていたでしょう」としみじみ語った。

 さらに話は、「戦争は繰り返される」という問題へと発展し、田原は「イラク戦争なんて、フランスやドイツが反対したにもかかわらず、当時の小泉総理と安倍晋三氏は『バンザーイ』といって賛成した」と指摘すると、小林は、「見事に失敗したわけですが、こういうことがまた起こるだろうと。集団的自衛権が発動し、軍隊と自衛隊が一体化してしまったら、まさに戦争に巻き込まれるわけですよね。わからないことを政治家に任せておくのは危険。権力を信用するなと言いたい」と怒りをあらわにしていた。(取材:坂田正樹)

映画『日本のいちばん長い日』は8月8日より全国公開

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