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息子が行方不明になった夫婦の1年後…オリヴィア・ワイルドが話題作を語る

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出産が役の準備になったというオリヴィア・ワイルド
出産が役の準備になったというオリヴィア・ワイルド

 トライベッカ映画祭(Tribeca Film Festival 2015)で話題の映画『メドーランド(原題) / Meadowland』について、オリヴィア・ワイルドが語った。

【動画】オリヴィア・ワイルド出演『her/世界でひとつの彼女』

 本作は、小学校教師サラ(オリヴィア)と警官フィリップ(ルーク・ウィルソン)が、息子ジェシーとの旅行の帰り道に立ち寄ったガソリンスタンドで、ジェシーが突如行方不明になってから1年後を描いたドラマ。二人は、現在は警察に息子の捜索を任せながら、フィリップはカウンセリングに通い、サラはアスペルガー症候群を患う生徒アダムを気に掛けている。映画『フローズン・リバー』の女性撮影監督リード・モラーノが、監督デビューを果たした。

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 本作に製作者としても関わったことについて、オリヴィアは「脚本に惹(ひ)かれて、すぐに本作に関わりたいと思ったし、モラーノ監督とも仕事がしたかった。多くの女優がサラを演じたがっていたわ。そこでわたしはモラーノ監督をアパートに呼んで、脚本を彼女と共に読んだの。そのオーディションの場で彼女とすごく息が合って、出演することになった。その後、モラーノ監督が精力的に働いているうちに、わたしが製作者としても参加できないか、彼女に聞いてみたの」と二足のわらじを履くことになった経緯を語った。

 実生活で出産したばかりのオリヴィアは「実は撮影前に妊娠してしまい、製作だけを担当し、他の女優をキャスティングするように頼もうと思っていたの。でもモラーノ監督は、わたしが子供を出産するまで待つと言ってくれた。その時、自分の全てを本作にささげなければいけないと思ったわ。ただ子供を産んだことが、ある意味この役の準備になった。もし出産体験を通して母親にならなければ、一体どのように演じていたかわからない」と貴重な経験をしたようだ。

 今作で彼女が感情を抑えきれずに泣き叫ぶシーンについて「約1年の準備期間があったため、このサラという役柄と日々過ごしていた感じだった。そのせいか、いざ泣き叫ぶシーンでは、感情を抑えきれずに簡単に泣けた。さらにモラーノ監督は撮影監督も務めていたことで、撮影しながらわたしにささやき、即興的なこともできたため、予測できないほど(演技面で)未知の領域にたどり着けた」と自信をのぞかせた。

 映画では、子供の生存への希望を持ちながらも、自分たちの不注意で子供が行方不明になった喪失感に襲われて生きる夫婦を、オリヴィアとルークが見事に演じている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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