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シェイクスピア劇を基に現代の暴走族と悪徳警官を描いた注目作とは?

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『アナーキー』について語ったマイケル・アルメレイダ監督
『アナーキー』について語ったマイケル・アルメレイダ監督

 ウィリアム・シェイクスピアの戯曲を、現代劇として描いた話題作『シンベリン(原題) / Cymbeline』(邦題『アナーキー』)について、マイケル・アルメレイダ監督が語った。

 本作は、現代のアメリカを舞台に悪徳警官と麻薬売買をする暴走族との紛争を、シェイクスピアの同名戯曲を基に映画化した作品。エド・ハリスイーサン・ホークミラ・ジョヴォヴィッチジョン・レグイザモペン・バッジリーなどが出演している。

 現代版『ハムレット』を手掛けたアルメレイダ監督が、再びシェイクスピア作品を現代版として手掛けた理由は「僕は常にシェイクスピア作品には興奮させられてきた。映画界では、シェイクスピア作品を伝統的に手掛けてきたことは素晴らしいことだが、商業的にあまり成功しない映画が多かった。今作は現代版ではあるが、2009年に執筆した脚本は、せりふ全てがシェイクスピア作品をそのまま使用している。その内容は許し、つぐない、再生が描がれていて、とても興奮する作品になったと思っている」と答えた。あくまで原作を生かしながら、現代版として描いたようだ。

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 原作では、主人公のシンベリンは古いケルト人ブリテン王として記されていたが、今作では暴走族のリーダーという設定にしたことについて「暴走族は、ある意味原始部族の文化を持っている気がするからだ。ただ暴走族以外に、今作はハロウィーンの日を舞台にしていて、映画内には死の感覚が漂っていたり、時には(キャラクターが)無秩序で情熱的だったりもする。その上、物事が制御不能になって誤解の連続も招いたりもしていて、それらの要素は全て原作にもあてはまるものだ」と明かした。

 イーサン・ホークとの再タッグについて「以前『ハムレット』でタッグを組み、友人だったイーサンが最初に参加してくれた。彼には、自分の好きな役を選んでくれと言ったら、彼はヤーキモーという悪役を演じてくれた。15年前にハムレットを演じたときは20代で、映画でハムレットを演じた最も若い俳優になった。彼はこの15年間にさまざまなシェイクスピア作品に出演して、シェイクスピア作品に対する読解力が増した」と語り、信頼できる俳優として、再タッグは自然な流れだったようだ。

 原作は、シェイクスピア作品の中でも世間の認知度は低いため、先入観を持たずに映画を鑑賞すれば、新たにシェイクスピアの魅力のとりこになるはずだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

映画『アナーキー』は6月13日より新宿シネマカリテ(カリコレ2015)ほかにて全国順次公開

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