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歌手ビョークの回顧展の全貌が明らかに!

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アイリス・ヴァン・ハーペンによってデザインされ、ビョークが「バイオフィリア」のツアーで着用した衣装
アイリス・ヴァン・ハーペンによってデザインされ、ビョークが「バイオフィリア」のツアーで着用した衣装

 さまざまなジャンルを通して革新的な音楽を作り上げてきた世界的なシンガー・ソングライター、ビョークの回顧展が、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で3月8日から開催され、いよいよその全貌が明らかになった。

ビョーク主演『ダンサー・イン・ザ・ダーク』フォトギャラリー

 まず、ニューヨーク近代美術館の1階(ロビー)には、ビョークのアルバム「バイオフィリア」で使用された「テスラコイル」「グラヴィティ・ハープ」など4点の楽器が展示され、サウンドを演奏して観客を迎え入れてくれる。

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 そして2階に向かうと、彼女の新作アルバム「ヴァルニキュラ」に含まれる10分以上の楽曲「Black Lake」のミュージックビデオが鑑賞でき、彼女自身が「ハートブレイク・アルバム」と称しているように、長年のパートナーでコンテンポラリー・アートを代表するアーティスト、マシュー・バーニーとの別れを表現している。ちなみに同ミュージックビデオは、アンドリュー・トーマス・ハン監督によってアイスランドで3日間かけて撮影された。

 さらに同じ2階には、1993年にビョークがアルバム「デビュー」でソロ・キャリアをスタートさせてから現在までの22年に及ぶミュージックビデオ作品を、赤い立体系のソファに腰掛けながら鑑賞できる。

全体
バーナード・ウィルヘルムによってデザインされ、ビョークが「ヴォルタ」のツアーで着用した衣装

 そして3階には最も注目されている「ソングライン」というエキシビションがあり、バウアース&ウィルキンスの300ドル(約3万6,000円)もするヘッドフォンを付けて、ビョークの子供の頃の写真、コンサートやミュージックビデオなどで使用された衣装、そして彼女の日記や詩を、アイスランドの作家シオン・シガードソンによる架空のストーリーとビョークの音楽が融合したサウンドインスタレーションを耳にしながら鑑賞できる設定だ。(1ドル120円計算)

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 それらは、まさにビョークのアーティストとしての感覚や価値観を垣間見た気にさせてくれる。さらに、ビデオ作家クリス・カニンガムが手掛けた楽曲「All Is Full of Love」のミュージックビデオで使用されたロボットや、ビョークが2001年のアカデミー賞授賞式で着用した白鳥のドレスなどもあり、ファンにはおなじみの物が展示されているのも興味深い。

 同回顧展の入場料は、大人25ドル(約3,000円)、シニア18ドル(約2,160円)、学生14ドル(約1,680円)、16歳以下は無料で、6月7日まで開催される。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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