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加藤夏希、初心思い出した…伝説のマンガ家・辰巳ヨシヒロ作品に感銘

第27回東京国際映画祭

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女優として、初心を取り戻した加藤夏希
女優として、初心を取り戻した加藤夏希

 女優の加藤夏希が27日、現在開催中の第27回東京国際映画祭特別上映作品『TATSUMI マンガに革命を起こした男』審査委員特別上映会にエリック・クー監督、別所哲也と共に出席、辰巳作品に触れて「初心を思い出した」と笑顔を見せた。

子供はまだ!加藤夏希、フォトギャラリー

 劇画というジャンルを確立し、世界を魅了した伝説の漫画家・辰巳ヨシヒロが歩んできた道のりを描いた本作。監督のエリック・クーが、今回の映画祭コンペティション部門の国際審査委員を務めていることから、2011年同映画祭でアジア映画賞スペシャル・メンションを受けた同作の再上映が決定した。

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 登壇した別所は、辰巳のマンガ本を手に取り、「ここに辰巳先生がいてくれたらなと思いますが、先生は病気であるため、代わりに先生の作品を胸に抱きながら参加します」とあいさつ。クー監督も「いよいよ日本で公開されるということで、うれしく思います。思えば20年くらい前、(辰巳の)『劇画漂流』の翻訳版を読んで、先生の自伝、短編を交えた作品を作らなくてはと思いました」と振り返った。

 また本作の日本公開を祝して、アニメ、マンガに造詣が深い加藤が花束ゲストとして出席。「実は辰巳先生の作品を初めて観たのですが、劇画のジャンルを確立したのが辰巳先生ということで。先生の実績には身をもって感動しました」という加藤は、劇中に登場する1匹の猿と暮らす孤独な男について描いた「いとしのモンキー」の結末に衝撃を受け、思わず近くにいた飼い犬をギュッと抱きしめてしまったという。

 「いろんな思いがこみ上げてきました。わたしもいち役者、マンガやアニメファンとして、作品を観た人に何かが残るというのはそういうことだなと、初心を思い出させてくれて感謝しています」と笑顔。クー監督も「辰巳先生の作品はストーリー性があって、力強い人間性を描いている。加藤さんのような若い方に訴えかけるものがあって、うれしいです」と満足げな顔を見せ、「ぜひ加藤さんと別所さんに次回作に出演してほしいです」とラブコールを送った。(取材・文:壬生智裕)

映画『TATSUMI マンガに革命を起こした男』は11月15日より角川シネマ新宿ほか全国順次公開
第27回東京国際映画祭は10月31日まで開催

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