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塚本晋也監督『野火』がベネチア国際映画祭コンペ部門に出品決定!

第71回ベネチア国際映画祭

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塚本晋也監督の新作『野火』
塚本晋也監督の新作『野火』 - (C) SHINYA TSUKAMOTO / 海獣シアター

 24日、第71回ベネチア国際映画祭の正式招待作品が発表され、日本からは塚本晋也監督の最新作『野火』がコンペティション部門に出品されることが決定した。塚本監督は本作で監督・脚本・編集・主演・製作を務めており、共演にはリリー・フランキーとドラマーの中村達也が名を連ねる。

塚本晋也監督『KOTOKO』予告編

 本作は大岡昇平の同名の戦争文学を映画化。塚本監督が20年前から温めていた脚本を基に、第2次世界大戦末期、フィリピンに攻め込んだ日本兵の彷徨(ほうこう)を、主人公・田村一等兵の視点で描く。「自分が実際に戦場にいるようなリアルさを実感した」と振り返る原作との出会いは塚本監督が10代の頃。「南国の青い空、赤い花、白い雲の美しい自然の中で、人間だけがドロドロとした戦いをしている姿を撮りたい」とフィリピンや沖縄でもロケを敢行した。また、同原作は1959年に市川崑監督が映画化しているが、塚本監督は「市川監督の作品は大好きです。でもこの作品は、市川監督作のリメイクではなく、あくまで原作の映画化だと思っています」と話す。

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 カンヌ、ベルリンと並んで世界三大映画祭に数えられる世界最古の権威あるベネチア国際映画祭への出品決定。作品が踏み出した最初の大きな一歩に塚本監督は「この映画を、今の時代の人たちに一人でも多く観てもらうには、メインコンペティションに選ばれなければという強い思いがありました。だからこそ、夜に決定のメールが来たときは本当にうれしかったです」と喜びを語った。限られた予算の中で、ボランティアスタッフたちと共に衣装や小道具を手作りし、原作の世界を忠実に描いた。「虫が動くように大切に作ってきた」と独特な言い回しで作品への思いを語った塚本監督だが、その情熱があるからこそ、本映画祭への思いも並々ならぬものがあるようだ。

 同映画祭への塚本監督作品の出品は『BULLET BALLET バレット・バレエ』(1998)、『双生児-GEMINI-』(1999)、コントロ・コレンテ部門審査員特別賞を受賞した『六月の蛇』(2002)、『ヴィタール』(2004)、『鉄男 THE BULLET MAN』(2009) 、オリゾンティ部門グランプリを受賞した『KOTOKO』(2011)に続き7度目。メインコンペティションへの出品は、『鉄男 THE BULLET MAN』以来、今回が2度目となる。日本での公開は来年を予定している。(編集部・森田真帆)

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