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映画で日台の懸け橋に!台湾で活躍する日本人監督の誓い

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俳優としても活躍している北村豊晴監督
俳優としても活躍している北村豊晴監督 - 写真:中山治美

 台湾で活躍する北村豊晴が共同監督を務めた映画『おばあちゃんの夢中恋人』が先ごろ開催された第9回大阪アジアン映画祭で、朝日放送が優れたエンターテインメント作品に贈るABC賞を受賞した。副賞としてテレビ放映権料にあたる100万円が授与され、同局で放映される。北村監督は「今、僕が一番したいのは日台の懸け橋になること」と今後も台北を拠点に、両国を結ぶ作品を発信し続けることを誓った。

 北村監督は、長編初監督作『一万年愛してる』(2010)でも同映画祭で観客賞を受賞。同作はアイドルユニットF4のヴィック・チョウと日台ハーフの女優・加藤侑紀のラブコメだったが、長編2作目となる『おばあちゃんの夢中恋人』は、1950年代後半から1970年代初頭に製作された台湾語映画にオマージュをささげたコメディーだ。滋賀県出身の北村監督は台湾に渡って17年で、台湾映画史の発掘ともいえる大役を託されたことになる。

 北村監督は「最初は国立台北芸術大学映画大学院の同級生で、『一万年愛してる』のプロデューサーでもある友人が、台湾語映画に着目したんです。そこで国家電影資料館で当時の映画を観たら、これが面白かった! ただ製作規模が大きくなることもあって、台湾語がわかる同じく大学時代の仲間であるシャオ・リーショウ監督に入ってもらったんです」と製作過程を語る。

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 もともと台湾は日本から映画技術を学んでいるというが、影響は台湾語映画にも表れているようだ。劇中でも描かれるが、「仮面ライダー」のショッカーやゴジラもどきの怪獣が登場するかと思えば、日活アクションや「桃太郎」などの民話まで。極めてB級テイストで、一言で言えばパクリ。しかし北村監督は愛を込めて言う。「ちゃちだけど一生懸命なのがまた笑える。実際、当時のシーンを撮っていて幸せでしたもん。夢のない現代に比べて自由ですやん」。

 台湾語映画は蒋介石率いる当時の国民政府が台湾に進駐し北京語普及政策を推進したこともあり衰退したが、本作公開をきっかけに台湾で再び脚光を浴びているという。そして北村監督はこのほど、長澤まさみ主演の台湾ドラマ「ショコラ」の演出を担当。日本のトップ女優の起用は「台湾ミラクル」と呼ばれているそうだ。北村は「長澤さんとは今度は映画でぜひ。3年以内には実現したいですね」と再びラブコールを送った。(取材・文:中山治美)

映画『おばあちゃんの夢中恋人』の放映日は決定次第、大阪アジアン映画祭のオフィシャルサイトで発表される

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