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黒人俳優イドリス・エルバが明かすオスカー候補のネルソン・マンデラの伝記映画とは?

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イドリス・エルバ、ナオミ・ハリス、ジャスティン・チャドウィック監督(左から)
イドリス・エルバ、ナオミ・ハリス、ジャスティン・チャドウィック監督(左から)

  注目の黒人俳優イドリス・エルバが、ネルソン・マンデラ役に挑戦した映画『マンデラ:ロング・ウォーク・トゥ・フリーダム(原題) / Mandela: Long Walk To Freedom』について、女優ナオミ・ハリスジャスティン・チャドウィック監督と共に語った。

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 同作は、弁護士ネルソン・マンデラ(イドリス・エルバ)が、アフリカ民族会議(ANC)に参加しアパルトヘイト(人種差別政策)撤廃のため活動するが、政府反逆罪とみなされ終身刑が下り、ロッベン島に収監されるも1990年に釈放、南アフリカをアパルトヘイト撤廃の方向へと導き大統領に就任するというもの。ナオミはマンデラの元妻ウィニーを演じ、映画『ブーリン家の姉妹』のジャスティン・チャドウィックがメガホンを取った。

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 ジャスティン監督は製作経緯について「前作『おじいさんと草原の小学校』のプロデューサー、デヴィッド・M・トンプソンが、まだマンデラが刑務所に収監されていた時に会って映画化権を得た 。デヴィッドは僕に『前作をマンデラの家族、友人、(刑務所のあった)ロッベン島の人々に見せた。今作を製作しないか?』と言われたんだ」と答えた。彼はその後1年間、南アフリカに住んでいたそうだ。

 マンデラを演じたイドリスは「マンデラの20代~70代までを演じた僕はどう演じるか計画を立て、彼の体の変化、声の違い、そして精神まで撮影の6か月間注意を払っていた。しかも撮影はシークエンスごとに行わず、ある時は若い頃のマンデラ、ある時は年配のマンデラを演じたため大変だった。若い頃のマンデラは、高い声で早口で話すために口ごもることもあったが、年を取ると彼の鼻声と静寂な姿がパワーを伴うことに気付き 、彼はゆっくりと話していた」と明かした。

 元妻ウィニーを演じたナオミは「ウィニーの伝記と知人へのインタビュー、彼女のドキュメンタリー未公開映像も観たの。彼女を演じるうえで困難だったことは、人によって彼女の意見が両極端でつかみどころがなかったこと。でもイドリスがウィニーとの食事に招待してくれて、彼女に直接どのように演じれば良いか聞いたら、彼女はわたしが適任で忠実に演じれば良いと寛大な言葉を残してくれた。だから、彼女のアパルトヘイト撤廃への意図と当時の出来事を、探偵のようにリサーチした」と出会いが役柄に深みを持たせたようだ。
 
 映画は、イドリスの圧倒的なマンデラの演技が観客を引き付けていく映画に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hooski)

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