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ベルリン国際映画祭、日本勢が2冠獲得!金熊賞はイタリア映画『シーザー・マスト・ダイ』タヴィアーニ兄弟に!

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ショート部門で金熊賞に次ぐ賞となる審査員賞銀熊賞を獲得した『グレートラビット』和田淳監督
ショート部門で金熊賞に次ぐ賞となる審査員賞銀熊賞を獲得した『グレートラビット』和田淳監督 - photo Yukari Yamafuchi

 2月18日(現地時間)、第62回ベルリン国際映画祭の各賞発表・授賞式が開催された。コンペティション部門の最高賞、金熊賞はイタリアのパオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ監督映画『シーザー・マスト・ダイ(英題) / Caesar Must Die』が受賞した。日本勢も健闘、2冠を獲得したほか、スペシャル・メンションを受けた。

 『シーザー・マスト・ダイ(英題) / Caesar Must Die』はイタリアの大ベテラン、タヴィアーニ兄弟が本物の監獄で受刑者たちに「ジュリアス・シーザー」を演じさせた半ドキュメンタリー。自己紹介部分を、悲しげに、また、怒りに燃えてというように何パターンもリハーサルを重ねるうちに、受刑者の素が現れてきたという。ある意味でプロの俳優を越えた、底の深いシーザーとなっている。

 日本勢も大健闘、ショート部門で金熊賞に次ぐ賞となる審査員賞銀熊賞を、和田淳監督『グレートラビット』が獲得した。本作は、シンプルな線で描かれたアニメ短編で、ユーモラスながら芸術性の高い作品になっている。和田監督は「自分の作品はわかりにくいと思っていましたが、(本映画祭では)もっとわかりにくいのがありました」と評する。フランスで製作しているが、「フランス製作でも、いつもと変わらずというスタンスで、受賞もそのせいではないと思います」と分析。うさぎをモチーフにした理由は「意味はなくて、うさぎが好きなのと、去年、うさぎ年だったので」と受賞会見でもリラックスした雰囲気で語った。

 また、映画祭とは独立した賞となるCICAE(国際芸術映画評論連盟)賞をヤン・ヨンヒ監督映画『かぞくのくに』が受賞。本作はヨンヒ監督自身の体験をもとに、北朝鮮と日本に分かれて育った兄と妹を井浦新(ARATA)と安藤サクラが演じるものだ。加えて、ジェネレーション部門で、今泉かおり監督映画『聴こえてる、ふりをしただけ』と平林勇監督の短編『663114』がスペシャル・メンションを受けた。文字通り、審査員により特別に言及されるもので、受賞者リストに名前も掲載され、受賞に次ぐ名誉となる。

主な受賞作、受賞者は以下のとおり。

金熊賞
シーザー・マスト・ダイ(英題)』(パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ監督)-イタリア 

銀熊賞-審査員賞
ジャスト・ザ・ウィンド(英題)』(ベンス・フリーガウフ監督)-ハンガリー、ドイツ、フランス

銀熊賞-最優秀監督賞
クリスティアン・ぺツォルト監督『バーバラ(原題)』-ドイツ

銀熊賞-最優秀女優賞
レイチェル・ムワンザ『ルベユ(原題)』(キム・グエン監督)-カナダ 

銀熊賞-最優秀男優賞
ミケル・ボー・フォースガード『ア・ロイヤル・アフェア(英題)』(ニコライ・アーセル監督)-デンマーク、チェコ、ドイツ、スウェーデン

銀熊賞-芸術貢献賞(カメラ)
ルッツ・ライテマイヤーホワイト・ディア・プレイン(英題)』(ワン・チュアンアン監督)-中国

銀熊賞-最優秀脚本賞
ニコライ・アーセル、ラスマス・へイスターバーグ『ア・ロイヤル・アフェア(英題)』(ニコライ・アーセル監督)-デンマーク、チェコ、ドイツ、スウェーデン

アルフレート・バウアー賞
タブー(原題)』(ミゲル・ゴメス監督)-ポルトガル、ドイツ、ブラジル、フランス

(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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