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カンヌ映画祭でパルム・ドールを2度受賞しているダルデンヌ兄弟が来日!日本の震災孤児や母子家庭の貧困問題に耳傾ける

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日本の少年の話に着想を得た新作と共に来日-左からジャン・ピエール=ダルデンヌ監督とリュック・ダルデンヌ監督
日本の少年の話に着想を得た新作と共に来日-左からジャン・ピエール=ダルデンヌ監督とリュック・ダルデンヌ監督

 8日、ベルギーを代表する映画監督ジャン=ピエール・ダルデンヌリュック・ダルデンヌの兄弟が、日本の少年の話に着想を得て製作し、第64回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞した映画『少年と自転車』の都内で行われたシンポジウムに出席し、「血がつながらなくても家族になること」をテーマに日本の児童問題や里親制度に関わる専門家たちと語り合った。

映画『少年と自転車』場面写真

 本作は、ダルデンヌ兄弟が、2003年に『息子のまなざし』のプロモーションで来日した際、少年犯罪についてのシンポジウム出席時に聞いた「赤ちゃんのころから施設に預けられた少年が、親が迎えに来るのを、屋根にのぼって待ち続けていた」という話に着想を得て作られた感動作。親に見捨てられた少年が、初めて信頼できる大人の女性に出会うことで成長していく姿を描く。

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 この日、シンポジウムに登場したダルデンヌ兄弟は、それぞれ「また来日できてうれしい。この作品の出発点は、日本でうかがった話です」(リュック)「日本に招待されたいから、次の映画を作るんですよ(笑)」(ジャン=ピエール)とにこやかにあいさつ。

 その後は、日本の専門家たちから現在の里親制度の現状や、東日本大震災で親を失った子ども、さらには母子家庭の貧困問題まで、恵まれない状況にいる子どもたちについて幅広い話題が提供された。ダルデンヌ監督たちはその話に熱心に耳を傾け、ときには自分たちの祖国ベルギーでの事例を報告していた。

 1時間半以上にわたって行われたこの日のシンポジウムの最後に、リュックは「血縁がなくても家族になることは可能。子どもにとって大事なのは、自分のために死ぬこともいとわない大人がいることです。この映画に登場する女性は、主人公の少年にとってそういう存在。だからこそ、少年は信頼を取り戻し、再び生きていくことができるのです」と真摯(しんし)な表情で語って締めくくった。(古河優)

映画『少年と自転車』は3月下旬よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開

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