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ザ・ビートルズのジョージ・ハリスンの妻オリヴィア、ポールとリンゴも絶賛のスコセッシの監督・製作のドキュメンタリー秘話語る!

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写真は1986年、ロンドンでのジョージ・ハリスンとオリヴィア
写真は1986年、ロンドンでのジョージ・ハリスンとオリヴィア - Dave Hogan / Hulton Archive / Getty Images

 元ザ・ビートルズのメンバー、ジョージ・ハリスンのドキュメンタリーでマーティン・スコセッシの監督・製作のドキュメンタリー映画 『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』の公開を控え、夫人でプロデューサーのオリヴィア・ハリスンが、過去の秘話を交えつつ本作について語った。

映画『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』場面写真

 本作は、巨匠マーティン・スコセッシ監督が、オリヴィアの提供した資料やリサーチを基に、およそ6年もの月日をかけ製作した作品。ジョージの生涯とその素顔を映し出す本作を完成させるにあたっては、オリヴィアいわく「誠実な作品を作るということに関しては一切妥協はしないという、かたくなな姿勢だった」というスコセッシ監督の映画への姿勢ゆえ、つらいときもあったようだが、本人は「わたしにとってつらいこともあったけどマーティンの素晴らしい仕事にはとても喜んでいるのよ」とその出来に満足しているようだ。

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 ポール・マッカートニーリンゴ・スターの二人も本作を絶賛したそう。オリヴィアは「とてもいいドキュメンタリーだった、映画の中の君もすごく良かったね、と言ってくれたの。わたしにとって何よりもうれしい言葉だったわ。だって彼らを観客として満足させるのが一番難しいからよ」とうれしさをにじませる。「一番喜ばせるのが難しい観客は彼らだ」と言っていたというスコセッシ監督も、ポールとリンゴに加え、オノ・ヨーコも出席したプレミアで彼らが喜ぶ姿を見て、ホッとした様子を見せていたという。

 そんな本作には、珍しくジョージの最初の妻パティ・ボイドも登場し、三角関係に揺れたエリック・クラプトンが彼女について触れる場面も。パティが、自身がインスピレーションを与えたとされるエリックの名曲「いとしのレイラ」について語るところまで登場する。オリヴィアは、ジョージの過去の恋愛に関る話に、胸が痛むことはなかったかと聞かれると「今から思えば、あの『レイラの三角関係』はみんながまだ20代のころの出来事。パティもエリックも今は60歳後半だと思うけど、今さら何を言っているのかしら、と思うわ」とバッサリ。ジョージを描く上で必要ではあるが、映画においてそれほど重要な場面ではないと考えているようだ。

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 一方、娘が脳腫瘍(しゅよう)で大変なとき、ジョージが自分の命が残り少ないことに構わず心遣いを見せてくれたと、リンゴが涙を流す場面も。「あんなふうに泣くのはリンゴらしくないから、観ている人も思わず感極まって涙するの」というオリヴィアは、「ジョージはリンゴのことが大好きだったのよ。そしてポールもジョンもヨーコのこともね。たくさんの愛情をジョージは彼らに与えていたのよ」と続けた。そんなザ・ビートルズについて、「いろいろな出来事を一緒に体験して生き抜いてきた仲間というのは、本当にそれぞれに対して愛情深くなるし、思いやりが生まれてくるのよね。端で見ていて尊敬してしまうような美しい間柄よ」というオリヴィア。病床のジョージに、ポールとリンゴは会いに来てくれたと振り返り「ジョージがどうなってしまうのかはみんなもわかっていたけれども、お互いに気を強く持って愛情深く支え合ってくれていた。本当に素晴らしい人たちよ」と近しい者だけにわかる、彼らのきずなをたたえた。

 本作では、オープニングとエンディングに鮮やかなチューリップの花が映し出される。この映像を含め、劇中に登場するホームムービーは、すべてジョージ本人が撮ったものだそう。オリヴィアは、スコセッシ監督がこの映像を見ていたとき、「しばらくはチューリップだけが映っていたけれども、急にジョージの顔がカメラをのぞき込むように現れたの。マーティンは、ジョージは僕のことを見ているような気がする。僕もジョージのことを見ていたんだ、とわたしに言ってきた。それで、よし、この映画を絶対に作るぞって思ったらしいわ」というエピソードを明かした。ぜひスコセッシ監督が映し出したジョージの心の内面を、ファンならずとも感じてほしい。

映画『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』は11月19日~12月2日まで角川シネマ有楽町ほか期間限定公開

DVD&ブルーレイは12月23日発売予定(税込み:1万6,800円)

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