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主演作『奇跡』が世界13か国で公開決定で“世界のまえだまえだ”に!モッくんは樹木希林の最高の演技と絶賛!

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観客の声援に応えるまえだまえだ、大塚寧々、樹木希林、是枝裕和
観客の声援に応えるまえだまえだ、大塚寧々、樹木希林、是枝裕和

 11日、新宿バルト9で映画『奇跡』初日舞台あいさつが行われ、まえだまえだ(前田航基前田旺志郎)、大塚寧々樹木希林是枝裕和監督が出席、世界13カ国での本作上映が決定したことを聞いて、大喜びの出演者一同だった。

映画『奇跡』場面写真

 “世界の是枝”として高い評価を受けている監督の最新作として早くから注目を集めてきた本作、今回の舞台あいさつの中で、ヨーロッパ、アジア(韓国、台湾、スペインなど)を中心に早くも世界13カ国での公開が決定したことが報告された。この知らせを聞いた弟の旺志郎は、「そんなん初めて聞きました。そんなにいっぱいの人に観てもらえるなんて、めっちゃうれしいです!」と大喜び。是枝監督も「世界中で待ってくれている人たちがいるということは励みになりますし、うれしいですね。今回は意図的に、日本のローカルな場所、火山のそばにいる家族の話を描いたんですが、それがグローバルにどれくらい伝わるのか、今から楽しみです」と笑顔で意気込みを語っていた。

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 本作では、まえだまえだの2人の祖母役を演じる樹木。稀代の個性派女優との共演について兄の航基は、「おばあちゃんはいつもマイペース。おばあちゃんがいてると『もうリハーサルいいんじゃない』って感じになってポンポンいくんです。すると現場がキュッと引き締まるんですよ」と大人顔負けのコメント。しかし樹木は「本当に現場でも二人はうるさいの。漫才でも間が大事なんだから、と大人としてアドバイスをしてもすぐに『ありがとうございます!』って、全然聞いてない」とボヤくと、航基が「だって子どもやもん。はしゃがんかったらストレスがたまるで」と返答。その軽妙なやりとりに会場は笑いに包まれた。

 本作の撮影前に、樹木から「今回は子どもの映画で、大人は背景だから。背景も演じられる役者が集まっているから、さらっと描いてくれればいい」とアドバイスを受けたと振り返る是枝監督。それを聞いて「あたしみたいなくどい役者はそれでいいの。今度の映画を本木(雅弘)さんが観て、今までの(樹木の映画の)中で一番いいと言ってくれたの。しつこくなくて、さらっとしててね」と娘婿から褒められたことを明かす樹木だった。

 そして最後のコメントを求められた是枝監督は「この2人をはじめ、子どもたちが笑ったり走ったり、眠ったりする姿が魅力的な映画になった。それは大人の役者さんたちが画面に映っている演出家となって大きな支えになってくれた……」とコメントするや、それに補足するように「それで監督がこれだけ子どもを温かい目で見ているのがね……」と話し始める樹木。思わずまえだまえだの二人が「監督で最後って言ってたやん」とツッコミを入れると、すかさず「いいの!」と制する樹木。そんなマイペースぶりに会場は大爆笑となったが、「そんな監督の次の作品が、どうぞこの時代の不幸な子どもを描かないような日本になってほしいと思います。おわり!」と締めくくる樹木のコメントの温かさに、思わず笑ってしまった観客も大きな拍手を送っていた。

 本作は、2011年3月に全線開通を迎えた九州新幹線を題材に、心がバラバラになってしまった家族のきずなを取り戻そうと奮闘する少年2人を描いた感動作。一番列車がすれ違う時、それを見た人に奇跡がもたらされるといううわさを信じた子どもたちが、壮大な計画をたてる。(取材・文:壬生智裕)

映画『奇跡』は新宿バルト9ほかにて全国公開

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