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俳優の坂口憲二の兄・格闘家で土木施工管理技士の坂口征夫、被災地の水道復興のため茨城へ出発「10日分の食料持参で車に寝泊まり」

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俳優・格闘家・土木施工管理技士・3児の父である坂口征夫
俳優・格闘家・土木施工管理技士・3児の父である坂口征夫

 俳優の坂口憲二の兄であり、映画『カムイ外伝』で俳優としても活躍した格闘家の坂口征夫が、被災地の水道復興のため、今週末から茨城へ出発する。

 高校を卒業して以来、今日まで土木建設の仕事を続けてきた坂口が、国家資格である一級土木施工管理技士の免許を取得したのは今から7年前。格闘家としての夢を追いながら、土木作業員としての仕事を続け、昨年7月には専務を務める親会社“ワンタイ建設”から独立、水道管の仕事をメインとする“坂口組”の社長となった。東北を襲った地震の後ワンタイ建設を通して横浜市水道局から災害復旧の要請を受けたという坂口は、即座に被災地へ赴くことを決意したという。「周囲の人からは反対もされました。会社からスタッフが派遣されれば、人でも足りなくなってしまうし……社長を説得して行くことを決めたんです」。

 現在坂口の会社からは、第一班が千葉へと出発しており、坂口自身は今週末より茨城県のひたちなか市に赴く予定で、「現在5班に分かれて、10日間ずつ、復興作業に当たる予定です。10日分の食料は確保してありますが、寝床はないのでトラックに泊まることになると思います」という。「報道はあまりされていませんが、茨城県、それから千葉県の浦安などにもかなりの被害が出ています。弟の賢二は、九十九里に家があるのですが、津波の被害で家には重油が流れ込み、大変なことになっているようです」と深刻な状況を語った。茨城県での作業後は、福島、宮城、岩手と北上して復興作業を進めていく予定。

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 水道管の工事は、決して楽なものではない。「1メートルから2メートルの穴を掘り、その中で水道管を直す作業を進めていきます。普通にしていても、事故は起こりますし、1メートルの土に埋まると人は普通に死んでしまうんです。穴の中で進める作業なので、やはりまだ続く余震が一番怖いです。現地に行く作業員は皆危険を覚悟していると思います」と話す坂口だが覚悟は決まっているという。「普段の生活では気づきませんが、人間にとって水はすごく大切なもの。自分は若いころ、さんざんやんちゃをして、たくさんの人に迷惑をかけました。だからこそ、自分の技術を生かして、被災者の皆さんの力になりたい」と語った坂口の声からは、強い意志が感じられた。12月に行われた戦極(ワールドビクトリーロードが主宰する総合格闘技イベント)で首を負傷し1月からコルセットをつけての生活を強いられていたが、大きな災害が起き、たくさんの人がつらい状況に入る中、「怪我だからつらい、なんて、今は言ってられない」という彼の父は、元プロレスラーの坂口征二。日曜日、父と弟に被災地に赴くことを話すと、「頑張ってこい」と言われたという。

 10代のころ、世界の荒鷲と呼ばれた父・坂口征二に反抗し、自らを“荒鷲の不幸息子”だという坂口は、現在3人の子どもを持つ父親でもある。父の背中を追いかけ、格闘家の道に入った坂口と同じように、彼の子どもたちもまた、人を助ける父の背中を見て育っていくことだろう。坂口は、ライフラインの復旧を心待ちにしている被災地の人々に向けて「本当に大変だと思いますが、頑張って待っててください! 断水している水道を直しにいきます!」と力強いメッセージを送った。(編集部・森田真帆)

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