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松山ケンイチ、水原希子『ノルウェイの森』インタビュー!「どんなに誰かを愛しても人は簡単には救えない」

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松山ケンイチ(左)、水原希子(右)インタビュー
松山ケンイチ(左)、水原希子(右)インタビュー - 取材・文:斉藤由紀子 写真:高野広美

 1987年に刊行されベストセラーとなった村上春樹の代表作「ノルウェイの森」を、『青いパパイヤの香り』『夏至』などのトラン・アン・ユン監督が映画化した映画『ノルウェイの森』でワタナベを演じた実力派俳優の松山ケンイチと、人気モデルから緑役で女優デビューを果たした水原希子が、初共演の感想や作品への思いを語った。

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Q:お二人は初共演ですが、現場でご一緒して最初のイメージと違うなと思ったところはありますか?

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水原:わたしは、松山さんと最初にお話したときに、「わ、青森弁だ!」って思いました(笑)。青森弁をしゃべっているイメージが全然なかったので、ちょっとビックリしました。

松山:そうなんだ(笑)。

Q:神戸出身の水原さんも、関西弁でしゃべることがありますよね?

松山:そうですね。

水原:え? 松山さん、わたしの関西弁を聞いたことないですよね?

松山:いや、あるよ。撮影中に何回か。

水原:あれ? そうだったかなあ……(苦笑)。

松山:僕の中では、緑を希子さんが演じるというのがちょっと意外でした。緑ってショートヘアのイメージが強いじゃないですか。でも、希子さんと最初に会ったときは髪が長かったんですよ。しかも、腰くらいまであって……。

水原:そうなんです! 撮影するときにバッサリ切ったんです!

松山:まあ、意外だなと感じたのは、髪の長さのイメージが大きかっただけだと思いますけど(笑)、あのロングヘアがどうなるのか楽しみでしたね。

Q:直子を演じた菊地凛子さんからも大きな刺激を受けたのではないですか?

松山:もちろんそうです。ワタナベは直子を追っていくキャラクターですから、凛子さんに引っ張られていく部分はたくさんありました。いつまでたってもリズムが合わない二人なんですけど、ワタナベは直子と一緒にさえいればいつかはリズムが整ってくるし、彼女には自分が必要だろうと信じている。だけど、どうやって直子を救えばいいのか具体的な考えは見つからないんですよね。自分の本当の意思がないから、直子の空気に引っ張られてしまうし、揺れ動いてしまう。その空気感を凛子さんはきちんと表現してくれていたので、すごく助けられました。僕がワタナベを演じる上で、直子と緑を演じた二人の女優さんに引っ張られた部分はすごく大きいと思います。

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Q:水原さんは、ワタナベと直子のシーンを見学されていましたが、現場で見て学ぶことも多かったのでしょうか?

水原:それが、学ぶつもりで行ったのに、圧倒されて見入ってしまっただけになってしまったんです。素顔の凛子さんと直子があまりにも違っていて、そこにいるのは完ぺきに直子で、本当に鳥肌が立ちました。わたしはプライベートでも凛子さんと仲良くさせてもらっているんですけど、凛子さんは直子と違って朗らかでハッピーな方なんですよ! まるで本当のお姉さんのような感じで、わたしがハタチになったから、今度一緒に飲みに行こうねって約束しているんです!

Q:お二人がこの作品から得たもの、感じたこと教えてください。

水原:この映画を撮り終えてから、自分がどんどんポジティブなって、緑に似てきたような気がするんです。それまでのわたしは、殻をかぶることで自分を守っていたのだと思うんですけど、その殻をトラン監督が取り払ってくれたのかもしれません。以前よりも自分の感情を素直に出せるようになれたので、毎日がすごく楽しいんです。この作品が、わたしの脳みそを柔らかくしてくれたのだと感じています。

松山:僕は、「どんなに誰かを愛しても、人は簡単には救えないのだ」ということに気付きました。ワタナベは直子と一緒にやっていくんだという覚悟でいましたけど、その覚悟だって実は大したものではなかったのだということに彼自身が気付く。身の程を知るということですよね。そうやって何かに気付くことで、またひとつ大人になっていくのだと思うんです。僕自身もそこに気付いたので、大人になったように感じています。この映画を観てくださる人も、何か感じること、気付くことがたくさんあると思うので、そこを楽しみにしてもらいたいですね。

(シネマトゥデイ インタビューより)
映画『ノルウェイの森』は全国にて公開中

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