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映画『第三の男』の故グレアム・グリーン原作小説を映画化!グランプリ候補作品

第23回東京国際映画祭

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ローワン・ジョフィ監督
ローワン・ジョフィ監督

 29日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催中の第23回東京国際映画祭コンペティション部門出品作品の映画『ブライトン・ロック』記者会見が行われ、ローワン・ジョフィ監督が登壇した。

第23回東京国際映画祭コンペティション部門15作品ラインアップ

 本作で初メガホンをとったジョフィ監督は、ジョージ・クルーニー主演のスリラー映画『ジ・アメリカン / The American』(原題)や、日本でも公開された映画『28週後…』の脚本を手がけた俊英。映画『第三の男』の原作などで知られる故グレアム・グリーン原作の同名小説を映画化した本作は、1947年にリチャード・アッテンボロー主演で映画化されたこともある不朽の名作だ。「基本的にわたしはリメイクが嫌いなんですが、この原作は、危険でパワフルな恋愛感情が描かれていて、今まで読んだ中でもっともダークで面白いラブストーリー。だから映画化してもいいのではと思った」とコメント。とある殺人の証拠を握ってしまった若いウェイトレスを、若いギャングが口封じのために誘惑するという物語で、絶望的な状況の中、一筋の奇跡が舞い降りるイギリス文学的なクライマックスが深く胸に突き刺さる傑作である。

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 監督自身、「原作はシェイクピアに匹敵するくらい文学的な名作」と評した本作には、映画化にあたり、すばらしいキャストが集結した。ジョフィ監督は、映画『コントロール』で注目を集めたのサム・ライリーについて、「ハンサムでカリスマ性がある。彼はイギリスのアラン・ドロンだ」と絶賛。そして同じくコンペティション部門に出品されている映画『わたしを離さないで』にも出演しているアンドレア・ライズボローについても、「彼女は見分けがつかないくらいにいろいろな役柄に変身できるカメレオン女優だ。そんな女優は彼女の同年代にはいないし、唯一いるのは、70年代のメリル・ストリープしかいない」と大絶賛。また、本作には映画『クィーン』でアカデミー主演女優賞を受賞したヘレン・ミレンジョン・ハートというベテラン二人もこの重厚なドラマに彩を添えている。

 グランプリ獲得にも期待の高まる本作だが、今回のコンペティション部門の審査委員長はニール・ジョーダン監督。彼自身、1999年に映画『ことの終わり』でメガホンを取った、グレアム・グリーン作品映画化の先輩。会場からジョーダン監督の名前が出ると、ジョフィ監督は「審査委員長がニールだと聞いて、負けたと思いました。もう結果は分かっています(笑)」と冗談交じりに嘆いて会場を笑わせた。

第23回東京国際映画祭はTOHOシネマズ六本木ヒルズをメイン会場に10月31日まで開催中

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