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人間は120歳まで生きられる!不老不死を求める現代医学の研究とは?

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ロバート・ケイン・パパス監督(左)、マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授(右)
ロバート・ケイン・パパス監督(左)、マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授(右) - Photo-Nobuhiro Hosoki

 長寿の研究を題材にしたドキュメンタリー映画『トゥ・エイジ・オア・ノット・トゥ・エイジ / To Age or Not To Age』(原題)が完成し、ロバート・ケイン・パパス監督と、本作でフィーチャーされる研究者の一人であるレオナルド・ガレンテ教授が、長寿問題について話してくれた。

 本作のきっかけになったのは一つの新聞記事だった。老化防止や寿命を延ばす効果があるとされている分子レスベラトロールが動物実験に使われるだけでなく、研究の第一人者である大学教授も服用していることを知ったロバート監督は、「保守的で知られる科学者たちが、一体全体何を始めたのかと興味を持ったことから、この映画が始まったんだよ」と明かした。

 動物や人間の体内には、老化プロセスやがん化をつかさどる遺伝子があり、寿命もその遺伝子に左右されている。早くも未来のノーベル賞候補とうわさされているガレンテ教授は、「つまり、この遺伝子をコントロールすることで老化を防止し、長寿や、がんなどの病気を患わないようにすることができる可能性がある」と説明し、「これからの医学は、この遺伝子をコントロールするような薬を作ることを目標にするだろう」と自身の研究について語ってくれた。この薬が開発されれば、将来は120歳の老人が50歳並みの体力で動くこともできる可能性があるのだという。

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 そのような長寿目的の薬の販売がアメリカ国内で認められる可能性は厳しいとガレンテ教授は予想しているが、「あくまでがんやアルツハイマーなどに効果のある薬として将来、許可されることは考えられる」とも言っており、そのような事態になれば、この薬は人間の生活に新たな可能性を与えることになる。本作で語られているように、遺伝子をコントロールすることで、老人が50歳並みに動くことができるとしたら、長生きすることであらゆることに挑戦し、環境問題などにも関心を持つことになるだろう。しかしながら、年金や退職、税金などの制度を見直す必要もあり、もはや医学だけでなく社会全体を巻き込んだ問題にもつながる。

 若さを求めるのはみんなの夢だが、その研究をしている人はどういうことをしているのか、そして長生きすることでどのようなことが起こるのかについては知らないことも多いはず。現代の最新医学を知るためにも、ぜひとも観ておきたい一本だ。(取材・文:細木信宏 Nobuhiro Hosoki)

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