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松田翔太、龍平兄弟そろってのベルリン映画祭参加!

第60回ベルリン国際映画祭

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大森立嗣監督と主演の松田翔太-第60回ベルリン国際映画祭にて
大森立嗣監督と主演の松田翔太-第60回ベルリン国際映画祭にて - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間2月13日夜、第60回ベルリン国際映画祭フォーラム部門で『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』のインターナショナルプレミアが開催され、大森立嗣監督と主演の松田翔太が観客と質疑応答した。松田は前日に『蟹工船』で登場した松田龍平と兄弟そろっての本映画祭参加となる。

 本作は孤児院育ちのケンタ(松田)とジュン(高良健吾)、ジュンにナンパされるカヨ(安藤サクラ)をメインに、行き場のない若者を描いている。音楽、効果音などが控えめに使われていることについて「そのほうが、俳優に集中してもらえる」と説明し、長回しを多用するとも言う大森監督は、俳優をじっくり見せる表現方法を好むという。その大森監督に、それぞれの俳優がしっかり応えている。松田が「今はこんな感じですけど(笑い)撮影中は近づきがたいです。監督が考えていることに近づくようにがんばりました」と言う演技は、質問に立った観客からも賞賛を浴びた。

 本作では、出番は少ないものの、犯罪者となってしまう服役中のケンタの兄(宮崎将)も印象的だ。その兄の最初の事件が小児性愛を思わせる少女誘拐であることに、観客から「もっと普通の犯罪でもよかったのでは?」と質問され、大森監督が「日本でも、きついことがあったような人は…」と話しかけて止め、「いやな感じの犯罪ですよね。いやな感じにしたかったんです」と松田と顔を見合わせて笑う場面もあった。

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 「音楽で観客の感情を一方向に持っていくようなことはしたくなかった」と場面を盛り上げるような音楽を使っていない本作で、あえて“いやな感じ”の犯罪を兄に負わせた大森監督は、安易な共感でお涙頂戴にすることも避け、虐げられた人々をしっかり描こうとしたのだろう。

 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は6月12日より公開。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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