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ジョン・レノンのリバプール時代を描いた映画『ノーホエア・ボーイ』ワールド・プレミア‐ロンドン映画祭

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サム・テイラー・ウッド監督とアーロン・ジョンソン
サム・テイラー・ウッド監督とアーロン・ジョンソン - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間29日、第53回ロンドン映画祭で映画『ノーホエア・ボーイ』(原題)のワールド・プレミアが開催された。本作が同映画祭のクロージング作品となる。サム・テイラー・ウッド監督、主演のアーロン・ジョンソンはじめ、クリスティン・スコット・トーマスなど出演者がレッドカーペットに登場した。

 本作は、ジョン・レノンの父親違いの妹ジュリア・ベアードの本を基に、映画『コントロール』のマット・グリーンハルシュが脚本を担当したもの。レノンを育てた厳格な伯母ミミ(クリスティン)と、自由奔放な母ジュリア(アンヌ=マリー・ダフ)との三角関係のような、レノンのティーンエージャー時代が描かれる。タイトルのノーホエア・ボーイは、不良のレノンが教師から「お前のようなやつは、行くところがない」と言われたことと、厳格な伯母に反発して母の元に行っても、引き取って育てようとはしないため、行き場がないレノンを表している。

 「出会った最初の数分で、この子だ! って。お茶を勧めたりするわたしに、イラついてる感じが見えたの。すごく集中していて、張り詰めていたわ。ほかにも数百人のオーディションがあったけど、レノンはこの子だって、心の中ではすぐに決まったわ」とテイラー・ウッド監督はジョンソンを選んだときのことを話す。その勘は正しかったようだ。ジョンソンは、不良の顔の陰に隠れた悲しい少年レノンを見事に演じている。

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 ビートルズファンにはなじみの深いリバプールの町のあちこちが舞台となっているのも見逃せない。「リバプールで撮影したとき、地元の人からいろいろ聞かれて、伝説的な人物を映画化する責任を感じたわ」とテイラー・ウッド監督は話す。監督の2人の娘も、母ジュリアと暮らす父親違いのレノンの幼い妹たちとして登場。「(後に原作本を書くことになる妹を演じた)アンジェリカなんて、どうしてお母さんが死んだのにおもちゃで遊んだりできるのって脚本にケチをつけたのよ」とほほ笑ましいひとこまもあったようだ。

 テイラー・ウッド監督のアーティストとしての作品を思い起こさせる映像も新鮮だ。本作が長編監督デビュー作となるテイラー・ウッド。主演のジョンソンともども、スター誕生を予感させる。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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