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人気テレビゲーム「Halo」の企画はボツながら、その監督による傑作映画が誕生!

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ニール・ブロムカンプ監督
ニール・ブロムカンプ監督 - Photo:Nobuhiro Hosoki

 映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで知られるピーター・ジャクソン監督の秘蔵っ子ニール・ブロムカンプ監督が話題の映画『District 9』(原題)について語ってくれた。

 本作は、アメリカの批評家の間で今年の夏、一番のアクション映画との評価を得ている作品。ある日、南アフリカのヨハネスブルグの空に宇宙船が浮遊したまま動かなかったが、そこには、最後の生存者として別の惑星から逃げ出してきたという宇宙人の姿が……。というストーリー。

 どういった経緯でジャクソン監督の目に留まったのだろうか?「まず、この映画のベースになった短編を2005年に製作したんだ。それを気に入ってくれたピーターが、僕を人気テレビゲーム『Halo』のCMに起用してくれた。その映画版にも僕を監督として推薦してくれたんだけど、配給会社間の対立で企画はボツに。だから本作は、その焼け残った灰から生まれてきた作品といえるだろうね」と日本でも人気の高いゲーム「Halo」の映画化の企画が、ボツになったことも話してくれた。

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 本作には、従来の映画とは違った、かなり異質な宇宙人が登場する。「『ロード・オブ・ザ・リング』『ナルニア国物語』シリーズを手掛けたニュージーランドのスペシャル・エフェクト工房WETAに作ってもらったから、数多くのデザインの中から選ぶことができたんだ。最初は虫形エイリアンのコンセプトから始まり、最終的に、人に同情を与えるようなエイリアンを想定して、顔の表情を豊かにしていったんだ」とのこと。

 影響を受けたSF映画に話が及ぶと「僕が一番好きな本は、H・G・ウェルズの『宇宙戦争』。映画なら、やっぱり映画『エイリアン』『エイリアン2』だね。メッセージ性の強い映画ではないけど、ありとあらゆるSF映画の醍醐味(だいごみ)を含んだ傑作だと思うな。特にジェームズ・キャメロン監督の『エイリアン2』には度肝を抜かれた。後は映画『ロボ・コップ』かな?」と楽しそうに語ってくれた。29歳の若手であるブロムカンプ監督。今後はハリウッドの大作を任される大物になりそうだ。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)

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