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衝撃!マイク・タイソン、レイプ事件の真相!ドン・キングをボコボコにしたのは事実

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世紀のボクサー、マイク・タイソンと25年来の友人であるジェームズ・トバック
世紀のボクサー、マイク・タイソンと25年来の友人であるジェームズ・トバック

 映画『バグジー』の脚本家でアカデミー賞にノミネートされたが、あえてハリウッドのスタイルで製作しないジェームズ・トバックが、長年の友人であるマイク・タイソンにカメラを向け、栄光とどん底の人生を赤裸々に語らせた映画『タイソン』について語った。

 われわれが一番気になっていて、今でもタイソン自身が引きずっているディズリィー・ワシントンへの性的暴行裁判についてトバックは、「おれはマイクを25年間知っているが、もし本当に彼がレイプをしていたら、この映画を絶対に製作していなかったよ。(ジェームズは、タイソンがハメられたと思っている)彼は、当時あらゆる女性から声を掛けられたり、追っかけられていたんだ。彼自身も認めているが、そのあらゆる女性たちといろいろなことをしてきたと話している。だが、決してレイプのようなひどいことではないんだ。それだけは理解しなくてはいけない。もちろん実際に起きたことは2人以外、誰にもわからないが、あの裁判はマイクの中で真実からほど遠く、不正に行われた裁判によって3年半刑務所に入ってしまった堪え難い事件と思っている。ディズリィーとの性交は同意のもとで行われたと今でも強く主張しているんだよ」と語った。

 出所後に、彼の友人たちが「あの事件から離れて生きていかなければならない」と助言しても、彼にとってはいまだに、その不幸な結果が脳裏に焼き付いているらしい。そして、人生を変えてしまった事件として今でもそのことを考えると「夜は眠れない」とタイソンが明かしたことをトバックは語った。実際、この裁判は、被害者ディズリィー・ワシントンの証言のみの心証裁判で、状況証拠が全くなく、今でも“いわく付きの裁判”として扱われている。この判決は、当時素行が悪かった彼への世間の評価だと見解する人たちもいる。ちなみに、その後ディズリィーの友人ウェイン・ウォーカーが、タイソンの冤罪を主張して控訴しようとしたが、証拠不十分でタイソンの再裁判の要求が却下されている。

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 また、タイソンの全盛期について、いつも自信に満ちているように見えていたが、「マイクも、リングに上がる前まではほかのボクサーと同じように恐怖を感じていたんだよ。だがいったんリングに上がって相手と対峙(たいじ)したときに、その相手をにらみ付け、先に自分が目をそらせて、相手の恐怖を認識してから、自分への自信に変えていくんだ。彼も告白している意外な点は、子どものころに太っていたうえに、チビだったためによくイジメられた経験があったらしい。それが、青年期に名トレーナー、カス・ダマトと出会ったことで、改心して、強い意志で恐怖に打ち勝つことを学んだんだよ」とタイソンの意外な一面を教えてくれた。タイソン自身も、あの当時を振り返り、「あの全盛期のおれと出会ったら、今のおれ自身でも恐怖を感じるよ」とあるイベントで話していたそうだ。

 タイソンの父親は蒸発していて誰かわからないうえに、母親を16歳のときに失っていて、さらに名トレーナー、カス・ダマトもタイソンが19歳のときに亡くなっている。タイソンが19歳までに3人もの親と呼べる存在を失っていることについて「カス・ダマトが亡くなった後で、タイソンは“自分を見失った子ども”と言っていた。あのとき彼は、19歳だったが、まるで中学生のような感情で発言していたんだ。彼は、それまでカス・ダマトのもと、蚕のように守られていた。だから、カスを失ったとき、肉体的には世界に出ていけるほどの器だったが、精神的には準備ができていなかったと思うんだ。結局、彼は自己破壊の道をたどることになったがね。だが、彼はその(自己破壊)のときに起きた出来事を、すべて自分の未熟さだと、自分の責任について認めている……ドン・キングとディズリィー・ワシントンの件以外はね」とあまり知られていないタイソンの生い立ちについて語ってくれた。

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 映像としては残っていないが、タイソンがドン・キングをボコボコにした話について「あれは、ビバリーヒルズ・ホテルの、白人の女性が見ている目の前でドン・キングを倒した後に、何度も彼を踏み付けたらしい。その理由には、ファイトマネーとして受け取るはずのかなりの金額が消失していて、ドン・キングにその責任を追及したが、彼は否定し続けていたためらしい。だが、親と呼べる存在を失ったタイソンが多くの問題を抱えた時期に、手を差し伸べてくれた人物であることだけは評価しているんだ。だから、だまし取られたのは自分のせいと認めている。彼は後の裁判で20億から30億の金額を取り返したはずだ」と述べた。

 イベンダー・ホリフィールドとの試合での“耳かみつき事件”については、「あれは、ホリフィールドとの2度目の対戦で、ほとんどの人はタイソンが勝てないと判断し、イライラして噛み付いたと思っているが、実はホリフィールドが彼に何度も頭突きをしていたからなんだ。実は、一度目の対戦のときも、何度も頭突きを食らっていたのに、まったく反則を取られていなかったんだよ。2度目のときも、タイソンの目から血が出ているのにもかかわらず、レフリーは頭突きに気付かず反則を取っていなかった。そのときのタイソンは、向こうがルールを無視して戦うなら、こっちもルールを気にせずに戦ってやる……と思ったらしい。だが、彼が後悔したのは、これまでカスから学んでいたファイターたるもの規律やルールを守るべし、という教えを無視したことで、戦闘精神を失い、それ以降は単なる金儲けに甘んじてしまったことだと話していたんだ」とあの狂気じみた事件にもこんな真相があったことを教えてくれた。

 これまでも、タイソンの人生はテレビなどで何度も描かれていたが、彼の生の声を当時の出来事と絡めてみる本作は、まさに圧巻で、世紀のボクサーの力強さと精細さを浮き彫りにしている傑作になっている。彼のことが、好きであろうが嫌いであろうが、観て損をすることがない、彼の人間性を垣間見ることができる作品だ。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)

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