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宮崎駿監督もお手上げ!サイン攻撃で会場パニック!

第65回ヴェネチア国際映画祭

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すさまじいばかりのサインぜめに、もうお手上げのポーズをする宮崎駿監督-北野監督が受けたサインぜめを超えるほどの迫力。
すさまじいばかりのサインぜめに、もうお手上げのポーズをする宮崎駿監督-北野監督が受けたサインぜめを超えるほどの迫力。 - 写真:中山治美

 第65回ヴェネチア国際映画祭にて、コンペティション作品である宮崎駿監督映画『崖の上のポニョ』の公式記者会見が現地時間31日に行われた。アニメ界の“マエストロ(巨匠)”の登壇に、約300席ある会場は満席に。会見終了後はサインを求める記者が殺到してパニック状態となった。宮崎監督もお手上げで、改めて、イタリアでの宮崎人気を見せつけた。

映画『崖の上のポニョ』写真ギャラリー

 宮崎監督の同映画祭コンペ部門参加は、スタジオジブリに対して金のオゼッラ賞が贈られた『ハウルの動く城』以来、2回目。その際、宮崎監督は現地入りしなかった。そして2005年に名誉金獅子賞が授与されたときに初めて同映画祭に参加した。宮崎監督自身はコンペで映画に順位を付けるのはあまり好きではないそうだが、「(映画祭ディレクターの)マルコ・ミュレールとの今までの関係もあって来たんです。『名誉金獅子賞を貰った監督でも(コンペに参加して)いいのか?』と聞いたけど、その後も(新作を)作っているんだからいいんだと言われて。前回、このリド島に来たときは涼しくて、人も少なくていいなと思ったんだけど、今回は暑いし、人も多いしで参りました」と苦笑い。

 会見では「今回、人魚姫をモチーフにしたのはなぜか?」と言った基本的な質問から、「最近のアニメは3Dを使ったものが多いがどう思うか?」など、活発な質疑応答が続いた。その中で宮崎監督は、本作について「わたしの周囲のスタッフに次々と赤ちゃんが生まれて、産まれて来た子どもが初めて観る映画を作ろうと、コレを作りました。物語の基礎となっているのは、“異種婚礼譚”。わたしたち島国(日本)はそういう話をいっぱい持っている。これを世界の人がどう見るのか非常に興味があります」と笑顔で語った。
 
 また宮崎監督自身も、今年8月、長男・吾朗氏(映画『ゲド戦記』の監督)に長男が産まれたことを明かした。宮崎監督は「(吾朗氏は)これから子育てでひどい目に遭うんだと思うと、『ざまーみろ』って感じだね」と高笑い。言葉は素っ気ないが、表情は初孫誕生のやさしさにあふれていた。(取材・文:中山治美)

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