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イケメン調査隊

秘めた感情を深読みしたくなる可愛らしい本格派、寄川歌太

イケメン発掘調査隊

『滑走路』寄川歌太(よりかわ・うた)【第150回:イケメン調査隊】

インタビュー

Q:映画『滑走路』への出演が決まったときの感想は?

たくさんのオーディションを受けてきましたが、落ちることの方が多くて。だから、やっと大庭(功睦)監督に見つけてもらえた! という気持ちでした。学級委員長の役ですが、僕自身はそういうタイプではないので、最初はイメージしにくかったんです。でも台本を読み、自分と逆だと思ってやればいいのかもしれないなと。

Q:今回、学級委員長を演じる上で、軸にしたことは?

外には出さないけど、内に秘めた感情の幅がとても広い子です。なのでまずは表情や声で、セリフにはない繊細な部分を表現することを意識しました。声のトーンなどは「いまどんな感じでした?」などと監督と話し合ったりしましたが、ミリ単位の表情は自分にしかわからないので、そこは自分で意識をしました。

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Q:学級委員長はイジメられていた幼なじみの裕翔をひるまずに助けようとします。その行動をどう思いますか?

僕自身はイジメられたことはないですが、助けることでこんどは自分がイジメの標的になることもあり得ます。だから助けたいという気持ちがわいても、行動に移せない人が多いと思うんです。僕もそう。だからそこに関しては、演じながらも、スゴイな! と思っていました。

Q:完成した映画を観た感想は?

大きな画面に自分がど~んと映ってる! と(笑)。エンドロールに名前が出てきたことにも感動して、すげ~! と思って涙が流れました。やっと一歩を踏み出せたなと思って。二度観て、最初は自分が映っていることにしか目が行きませんでしたが、二度目は物語として観られました。原作となった歌集も読んでいたので、あの短歌がこんな風に映像になるのか……と。群像劇のようにいくつかのパートがあって、それぞれの撮影はあまり重ならなかったのですが、全体として一つの雰囲気が崩れることがなかったのが印象に残っています。

一問一答 PRIVATE

Q:中学時代はどんな生徒でしたか?

僕自身は大人しくないですし、学級委員長をするようなタイプでもありません。高校生になってからはだいぶ落ち着きましたが、中学までは授業中にギャグを言ったりするキャラで。しかもちゃんとスベる(笑)。大阪なのでノリのいい子や面白い子がたくさんいて、自分では面白いと思っているけどあまりウケなかったです。

Q:兄弟は?

2つ上のお兄ちゃんがいます。めっちゃ仲がいいです。僕が今回映画に出演したことに最初は実感が湧かないようでしたが、「試写を観た」「小説が出たよ」などと言うと、「スゴイな、尊敬するよ」と言ってくれて。嬉しかったです。

Q:ふだん短歌は読みますか?

原作で、ほぼ初めて短歌を読みました。難しいのだろうと思っていましたが、なかには同世代の気持ちを描いたものもあってとても読みやすかったです。

Q:読書は好きですか?

最近はコロナ禍で家からなかなか出られないため、よく読むようになりました。元々、重松清さんが好きなのですが、「きよしこ」や「ナイフ」をよく読んでいます。

Q:俳優を目指すきっかけは?

6歳のとき、母から体操や塾と、いろいろな習い事の選択肢を与えられ、そのなかに劇団があって。理由は覚えていないのですが、劇団を選んだのがきっかけです。

Q:そこからドラマや映画に興味を?

劇団に入ってからは「仮面ライダー」などに憧れていました。ドラマや演技を意識するようになったのは、小学校高学年になってから。母が映画好きで、映画チャンネルなどで「つぎこれ観る?」などと話しながら一緒に観ていました。

Q:好きな映画を1本挙げるなら?

好きな映画はたくさんあるんですけど……沖田修一監督のキツツキと雨です。あの独特な雰囲気、コメディーでもありますよね。俳優という職業に憧れていたし、映画撮影の裏側を描く作品でもあるので、「ああこういう感じなのかな……」と想像したりして。色々な面白さがあって好きなんです。

Q:歌舞伎の舞台で俳優デビューを果たした経緯を教えてください。

劇団に入って色々なオーディションを受けていたのですが、歌舞伎のオーディションがあり、一般の子でも受けられるのを知って。珍しい経験やし、オーディションだけでも、と受けたら合格しました。

Q:歌舞伎の経験は、俳優業にプラスに働いていますか?

演技としてはまったく別物で、声の出し方も全然違います。でも舞台裏での歌舞伎役者さんの振る舞いが印象に残っています。僕のような、わちゃわちゃした6歳の子も一人の人として扱ってくださる。演技というより、人として学んだことがいっぱいありました。

Q:演技は最初から面白かったのでしょうか?

最初はなんとなくやっていたんです。本気で俳優がしたい! と思ったのは中3のころです。いまの事務所に入り、初めてのオーディションでWEBドラマ「青葉家のテーブル」が決まり、素敵な役をいただいて。好きな俳優さんの演技を間近で見ることができて。カメラが回っていない素のときも見られるし、俳優同士として作品づくりに関われるのがうれしかったのを覚えています。

Q:その「好きな俳優さん」とは?

忍成修吾さんです。青い春を観てからリリイ・シュシュのすべてなど、意識して観るようになって。ちょっと意地悪だったりする役が多かったのですが、実際にお会いしたら本当に優しくて! こんな自分にまで話しかけてくれてとてもギャップを感じ、もっと好きになりました。

Q:憧れの俳優は誰ですか?

存在感のある人、自分の色を持つ人、全員です。俳優の良さはそれぞれで、その人の演技に寄せようと思っても、その人には絶対になれないですよね。だから特定の人はいません。近づくこともできないだろうし、自分にしか出せない色を出すべきだから。ずっと先、「寄川歌太にしか出せない存在感があるよね」と言われるようになりたいです。

Q:今考える理想の演技は?

立っているだけでなにかを伝えられるような演技。心で感じていることを、観る人に伝えられればいいなと。

Q:長所短所を教えてください。

「絶対にそれはダメだよ」と言われても、自分のやりたいことをしてしまって失敗することが多い。それが短所ですけど、その失敗を絶対に忘れず、巻き返そうとします。なかったことにして、それを超えようとする。それがある意味、長所かなと。負けず嫌い? 完全にそうです。

Q:スポーツは好きですか?

中学はバスケ部、小中学生でアクロバットやダンスを何種類か習っていました。カポエイラという格闘技に興味を持ってやっていたこともあります。

Q:好きなタイプは?

個性的な子。自分をしっかりと持っていて、その子にしか似合わないだろうな……と思うようなファッションの子がいい。髪型もショートでもロングでもマッシュルームでも、その子に似合う髪型なら全部いいです。

Q:好きな人ができたら自分から告白しますか? それとも告白させようとするタイプですか?

告白できません。告白させることもできないんですよ。フラれたくない、そこでも負けず嫌いが出てしまいます、プライドの問題かもしれませんけど。

Q:理想のデートは?

古着屋巡りです。母が古着好きで、小さい頃からそんな感じの服を着せられ、ヴィンテージものに興味を持ったり、古着屋さんによく行くようになったんです。

Q:グッとくる仕草は?

ギターを弾いてる姿。アーティストが好きなんです。カッコいい~! と思って惹かれます。

Q:「いつか脚本を書いたり、映画を撮ったりしてみたい」と。ご自身も、物づくりに興味が?

というより、脚本家や監督の目線になってみたいんです。監督はこの脚本をどう解釈してどう演じてほしいのか? 俳優目線だけではなく、監督目線も知りたいので。大人になると、「なにかを生み出したい」という気持ちも出てくると思うんですけど、いまはつくり手の目線が気になります。

Q:相手を尊敬したり、刺激し合う関係性に憧れがあるのでしょうか?

自分にはできないことをできる人はスゴイ! と思うし、一緒になにかをしたいと思うのかも。個性のぶつかり合いみたいなものに憧れます。

Q:演じることの、なにが面白いですか?

演技には自分の色を出せます。ふだんはギャグを言ってばかりの子が演技をするとこんなに暗い子になる、とか。自分の内にあるものを出せるのが楽しいですね。

取材・文:浅見祥子 写真:高野広美

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インフォメーション MOVIE INFO

『滑走路』

いじめや非正規雇用といった自身の経験を下敷きにした短歌を世に送り出し、32歳で命を断った歌人・萩原慎一郎の「歌集 滑走路」が原作のドラマ。厚生労働省の若手官僚がある青年の自死の理由を調べる姿を通して、現代の若年層が抱える生きづらさを浮き彫りにする。監督は『キュクロプス』などの大庭功睦。『喜劇 愛妻物語』などの水川あさみ、『劇場版 ドルメンX』などの浅香航大のほか、吉村界人染谷将太水橋研二坂井真紀らが出演する。

寄川歌太プロフィール

生年月日:2004年3月11日
出身地:大阪府
身長:160cm
血液型:O型
趣味・特技:趣味は筋トレ、音楽鑑賞、映画鑑賞、料理、ギター。特技はカポエイラ、犬と仲良くなること。

芸歴:2010年に歌舞伎、平成中村座で俳優デビュー。映画『燃えよ剣』、テレビドラマ「宮本武蔵」「ボーダーライン」「死役所」、WEBドラマ「青葉家のテーブル」などに出演。

映画『滑走路』は11月20日公開

(C) 2020「滑走路」製作委員会

公式サイトはコチラ>

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