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『娼年』~漫画連載:憑依系女子、夢野映子の1日

憑依系女子夢野映子の1日

 松坂桃李さんが娼夫を演じるとのことで話題の『娼年』。あえて予備知識は入れずに鑑賞させていただきました。

《あらすじ》森中領(松坂桃李)は名門大学生。バーでバイトをしながら退屈な毎日を送っている。そこにたまたま現れた御堂静香(真飛聖)から情熱の試験を受けされられ、会員制ボーイズクラブの入店。「女なんてつまんないよ」と言っていた領は、娼夫となり女性ひとりひとりの欲望や奥深さに気づいていく。

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 リョウは8名の女性と関係を持つのですが、その女性ひとりひとりに感情移入をしてしまいました。女性について多くは語られていないのになぜそこまで引き込まれたのか考えてみたところ、おそらく各都市の存在が想像を膨らませたのではないかと思います。鶯谷の老女、新宿の同級生、表参道のOLなど、その土地と女性が見事にマッチし、自分の中でストーリーができあがります。加えてリョウが肉体の触れ合いを通して成長していく姿は、さながら上品な恋愛シュミレーションゲームをしているかのような感覚に陥りました。

 本作は複数人で観るよりも、自分のライフスタイルに合わせてひとりで観に行くのがいいかもしれません。ひとりの時間にゆっくりと余韻を楽しみたい作品です。

ヤナマリ的見どころ

・リアリティーを追及したセックスシーン

・女性ひとりひとりの隠された欲望

・リョウの闇と成長

柳本マリエ プロフィール

柳本

 17歳で渡米したことをキッカケに人生の歯車が崩れ出す。まったく紳士ではないイギリス人と4年間も付き合ったり、フランス郊外の知らない街で迷子になったり、色んな夢を追いかけていたら絵日記ブロガーになっていました。現在は肩に乗るネコと暮らしています。ブログ「肩乗りネコと三十路の勇者」毎日更新中!

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