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キングスマンが帰ってきた!1月の5つ星映画5作品はこれだ!

今月の5つ星

 身も心も引き締まる新年を迎え、ファン待望の続編2作がついに公開! イギリス発の人気スパイアクション&愛らしいモフモフクマの冒険のほか、アカデミー賞有力の実録サスペンス、狩猟の実情に迫った衝撃のドキュメンタリー、ドイツの大ヒットヒューマンドラマをピックアップ。これが2018年の一発目、1月の5つ星映画5作品だ!

休みボケの頭をリセット!何も考えずに楽しめる痛快作

キングスマン:ゴールデン・サークル
(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

キングスマン:ゴールデン・サークル

 コリン・ファースの100人(?)斬りキレッキレアクションの衝撃から約2年。ついにキングスマンが帰ってきた。始まるや否や、ロンドンの街をブラックキャブが大暴走しながらのバトルが繰り広げられ、コレコレ! と否応なしに興奮するが、そこはやはりマシュー・ヴォーン監督。あっけなくキングスマンを壊滅させ、アメリカ版諜報機関のステイツマンとのタッグで展開していくのが今作だ。コリン演じるハリーの復活によるタロン・エガートン演じるエグジーとの掛け合い&活躍に、ジュリアン・ムーア演じるポピーのポップセンスあふれるサイコっぷりなど、ユーモアとテンポの良さは今回も満点! カルチャーの違いをネタにしたジョークが随所に散りばめられ、UKカルチャーファンのツボもぐいぐい刺激してくれる。140分という長さを感じさせずに最後まで存分に楽しませてくれるが、それと共にキャスト・スタッフ含め彼らの作品愛も端々から感じずにはいられない。そして何より、鑑賞後も後引きまくるエルトン・ジョンの存在感たるや! その扱い、お見事過ぎ! (編集部・浅野麗)

映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』は1月5日より公開

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人生楽しんでなんぼ!背中を押してくれるのはピュアな難民青年

はじめてのおもてなし
(C) 2016 WIEDEMANN & BERG FILM GMBH & CO. KG / SENTANA FILMPRODUKTION GMBH / SEVENPICTURES FILM GMBH

はじめてのおもてなし

 動員400万人でドイツ映画興行収入ナンバーワン(2016年度)に輝き、ドイツ・アカデミー賞で観客賞を受賞したヒューマンドラマ。しわ取りと若返りを気にする父と孤独な母、ワーカホリックの息子と自分探しをしていたら30歳を超えてしまった娘。ごく一般的な日常を送り、一見幸せそうなこの家族がナイジェリアからのピュアな難民青年を受け入れたことから、くすぶっていた問題が次々と露呈していく。終始明るいトーンでコメディーを織り交ぜながら難民問題に焦点を当てたことが類のない秀作の鍵に。問題の核心に迫り、ほろっとさせられたかと思えば、すかさずプッと吹き出すような描写を差し込む。泣けるのに簡単には泣かせない脚本・演出・構成がニクい。生き方の提示を笑いと涙を詰め込んで鮮やかに描き切り、人に迷惑をかけたり悪いことさえしなければ、楽しんで生きるべきというメッセージで背中を押してくれる。夫婦や親子関係、人生に悩んでいる人は必見。きっと心が軽くなる。(編集部・小松芙未)

映画『はじめてのおもてなし』は1月13日より公開

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こわばった心まで温まって涙が出そうになる

パディントン2
(C) 2017 STUDIOCANAL S.A.S All Rights Reserved.

パディントン2

 小さなモコモコの体からあふれんばかりの大きなハートを持ったパディントンが、すっかりロンドンでの暮らしにもなじんだところで、ひょんなことから刑務所に入れられてしまう本作。そのことをペルーで暮らす唯一の親族であるルーシーおばさんに手紙で知らせるシーンは、とびきりおかしいのに本当に切なく、こうしたイギリス的なエモーショナルなユーモアが全編を貫いている。イントロダクションでもあった前作以上に、原作が持つエッセンスも、パディントン役のベン・ウィショーの声も、ブラウンさん一家の芸達者な面々も、声を上げて笑ってしまうほどユーモアに満ちたやり取りも、暖色系のライティングと美術&衣装、そして音楽まで、全てが感動的なまでにマッチ。悪役ヒュー・グラントの扱いまで愛にあふれており、ポール・キング監督、何ていい仕事をしてくれたんだ! 暖かな家に迎えられてマーマレード入りの紅茶を出してもらったときのような、こわばった心まで温まって涙が出そうになる、そんな一作。(編集部・市川遥)

映画『パディントン2』は1月19日より公開

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ホラーより恐ろしい現実は50年後も続く

デトロイト
(C) 2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

デトロイト

 アカデミー賞監督のキャスリン・ビグローが、実際の事件を題材にしたサスペンスドラマ。1967年にデトロイトで発生したアメリカ史上最大級の人種暴動。その最中に一軒のモーテルで起きた、白人警官たちによる黒人へのおぞましい尋問を描く。モーテル内で、競技用のスターターピストルが鳴ったことから始まった、居もしない狙撃者をめぐる警官たちの捜査。リアリティーあふれるタッチが持ち味のビグロー監督は、自白強要の有り様をドキュメンタリーのように映し出す。差別意識にとらわれた警官たちは、ありもしない罪を告白させるため、黒人を殺していく。黒人青年たちが置かれた絶望的な状況は、ホラー映画そのものだ。証拠や証言は警官の思いのまま。陪審員は白人ばかり。彼らを罪に問うことさえ難しい現実はさらに恐ろしく、簡単に録画・録音ができるスマホ時代に生きる身としてあまりにもどかしい。現在でも、警官による黒人への射殺・暴行事件の報道は後を絶たない。事件から50年経っても終わらない、恐怖の連鎖を見せつける強烈な一本だ。(編集部・入倉功一)

映画『デトロイト』は1月26日より公開

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“ビジネス狩猟”をとらえた衝撃作!

サファリ
WDR Copyright (C) Vienna 2016

サファリ

 毛皮や頭部を家に飾るため、自らの名誉のためなどの理由で行われる狩猟を追ったドキュメンタリー作品。文字どおり引き金を引く人、狩るべき動物のもとまで案内する人、命を奪われる動物たち、倒れた動物の後処理をして生活する人、動物の肉を食べる人などの姿が淡々と映し出される。全編にわたって静寂が包んでおり、その静けさは銃口を動物たちに向けて息を殺すハンターの心境を想起させ、アフリカの観光資源の一つとなっている「ビジネスとしての狩猟」という問題を観客に突き付ける。映画ならではとも言えるキリンやシマウマの解体シーンはこれまでに観たことのない映像ばかり。目をそらしたくなる血の海の中でキリンが肉へと変わっていく。メガホンを取ったのは『パラダイス』3部作でも知られるオーストリア出身の鬼才ウルリヒ・ザイドル監督。ひとつひとつの画に監督が込めた意味、この映画の意味、そして動物の命を奪う人間という動物について、深く考えさせられる。(編集部・海江田宗)

映画『サファリ』は1月27日より公開

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