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ヒーローたちを愛してやまないライター・杉山すぴ豊による熱血授業!!アメコミ☆ハイスクール(2/4)

LESSON 2 ヒーローにリアリティを与えたマーベル映画

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人間味ある感情の描写や世相を取り入れた“リアルな味付け”が人気の秘訣だね。

起立! SNIKT!

今回はハートを熱くするマーベル映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』についてお話ししましょう。今回の生徒さんは、この3人。

キャプテン・アメリカ好きのまみこちゃん
『アイアンマン』好きのみかちゃん
アメコミはあまり知らないみよこちゃん

あ、みんな名前のイニシャルMだね。なんと偶然! この映画はMarvel=マーベルが原作なんだ。

面白さの秘密は、人間ドラマにあり

誰もが知っているスパイダーマンやアイアンマンを作りだしたのが、コミック出版社のマーベル・コミックス。っていうのは、アメコミに詳しくないみよこちゃんも少し聞いたことあるかな?

人気の秘密は、ヒーローものに等身大の人間ドラマを盛り込んだこと。例えば『スパイダーマン』は青春ドラマだし、『マイティ・ソー』は父と弟との確執が描かれた家族ドラマ。『アイアンマン』も良かれと思ってやったことがいつも裏目にでて葛藤しているよね(笑)。こういう“人間味”を大事にしたから、マーベルは支持されるようになったんだ。

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アメコミ☆ハイスクール
(C)2016 Marvel.

1939年に発足したマーベルが勢いづいたのは60年代。ケネディ暗殺やベトナム戦争が起き、宇宙開発も進歩、音楽シーンではビートルズが登場したりと、今までの価値感が見直され、同時に新しい文化が生まれる時代でもあった。だから“昔ながらのヒーロー”にも新しさが求められ、その答えが“ヒーローをリアル社会に生きる人間として描くこと”だったんだ。

マーベルは自社のヒーローをコミックだけに止まらず、テレビドラマやアニメ、グッズやゲームにまで展開。そして2008年の『アイアンマン』から映画製作にも乗り出し、大成功を収めた。それ以降『アベンジャーズ』『アントマン』といった大ヒット作をコンスタントに生み出しているんだ。

映画の方もマーベルらしさを大事にしているから、ヒーローとして活躍するシーンにワクワクするのはもちろんのこと、コスチュームを脱いで“人間”でいるときのドラマも面白いんだね。

なぜタイトルが“シビル・ウォー”?

みかちゃんから早速質問だね。「この映画でキャプテン・アメリカとアイアンマンが戦うって本当ですか?」

そうなんだよ。実は今までアベンジャーズとして同じチームで一緒に戦ってきた、キャプテン・アメリカことスティーブとアイアンマンことトニーが今回、対立してしまうんだ。

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(C)2016 Marvel.

ヒーローたちが勝手に活動するとかえって街がめちゃくちゃに壊される。だからヒーローたちの活動を行政が監督すべきという世論が巻き起こる。この決定に対し、従おうというのがトニー、いや、ヒーローは自由であるべきというのがスティーブ。で、ここにさまざまな要素が絡まって、対立はやがて対決になるんだ。

「じゃあ『キャプテン・アメリカVSアイアンマン』という題名がいいんじゃない?」ってまみこちゃんは言っていたよね。鋭い!

なぜ“シビルー・ウォー(内戦)”というタイトルかというと、この二人の対決は、他の者たちを巻き込み、単なるケンカを超えたヒーロー界を二分する戦争になってしまうんだ。もともと敵同士なら“VS”だけど、仲間が分裂するからまさに“内戦”なんだよ。

過去のマーベル映画を未見でもOK!

というわけで、「チーム・キャプテン・アメリカ」と「チーム・アイアンマン」に分かれて戦うわけだけど、まみこちゃんとみかちゃんはそれぞれに付くメンバーが気になるところだよね。

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この映画は自分だったらどっちに共感? みたいなディベート的楽しさもあるんだけど、個性豊かな連中が派手に暴れまくる痛快エンターテインメント的側面もあるんだよ。ウォー(=戦争)と言ってはいるけど、“チーム対抗戦”だからスポーツっぽさもあるしね。

みよこちゃんは「今までマーベル映画を観てないけど大丈夫かな?」って顔だね。もちろん大丈夫!

マーベルの映画は、同じ世界観を共有している作品群を“マーベル・シネマティック・ユニバース”と括っていて、その中で『アイアンマン(2008)』から『アベンジャーズ(2012)』までをフェイズ1、『アイアンマン3(2013)』から 『アントマン(2015)』までをフェイズ2と区切っている。実はこの『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、マーベル映画のフェイズ3と呼ばれる、新シリーズの1作目にあたるんだ。

だから『スター・ウォーズ』を知らない人でも『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を楽しめたように、ここからマーベル映画を観始めてもOK!

ちなみに、フェイズ3の今後の劇場作ラインナップはこんな感じ。

『ドクター・ストレンジ』
 (2017年1月27日日本公開)
・『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2(原題)/ Guardians of the Galaxy Vol. 2』
 (2017年5月27日日本公開予定)
・『スパイダーマン:ホームカミング
 (2017年7月7日全米公開予定)
・『ソー:ラグナロク(原題) / Thor: Ragnarok』
 (2017年11月3日全米公開予定)
・『ブラック・パンサー(原題) / Black Panther』
 (2018年2月16日全米公開予定)
・『アベンジャーズ:インフィニティー・ウォー・パート1(原題) / Avengers: Infinity War -Part1』
 (2018年5月4日全米公開予定)
・『アントマン・アンド・ザ・ワスプ(原題) / Ant-Man and the Wasp』
 (2018年7月6日全米公開予定)
・『キャプテン・マーベル(原題) / Captain Marvel』
 (2019年3月8日全米公開予定)
・『アベンジャーズ:インフィニティー・ウォー・パート2(原題) / Avengers: Infinity War -Part2』
 (2019年5月3日全米公開予定)
・『インヒューマンズ(原題) / Inhumans』
 (2019年7月12日全米公開予定)
他タイトル未定……3作品
※『インヒューマンズ(原題) / Inhumans』以降はフェイズ4という説も有り

そう、なんと2019年までの映画が既に発表されています! もちろん、これらの他にも『X-MEN』シリーズ最新作や海外ドラマなども公開予定だから、マーベル作品がこれからますます盛り上がりをみせるのは間違いなしだね!

というわけで『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の熱い対決を是非ご覧ください!

では起立! SNIKT!

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【補習】

Q.先生教えて! アメコミヒーローって白人だけなの?

う~ん、いい質問だ! マーベルは“どんな人でもヒーローになれる”というスタンスなんだ。女性ヒーローもいれば、デアデビルのような盲目のヒーローもいる。『X-MEN』のプロフェッサーXは車椅子だしね。当然、あらゆる人種のヒーローだって活躍してる。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、過去作でお馴染みのファルコンとウォー・マシンに加え、アメコミ界でも大人気の黒人ヒーロー・ブラックパンサーも登場! 一国の王でありながら天才科学者という彼が、ストーリーにどのように絡んでくるのか、注目!

次ページは、ブラックジョーク満載のヒーロー・デッドプールって>>

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