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ヒーローたちを愛してやまないライター・杉山すぴ豊による熱血授業!!アメコミ☆ハイスクール

アメコミ☆ハイスクール

新入生の諸君! アメコミ☆ハイスクールへようこそ! 今日からキミたちには、アメコミの魅力について学んでもらう。卒業のための必須単位はただひとつ。「アメコミの奥深さを学び、その魅力に酔いしれること」だ!! 先生の熱い授業を受け、新旧ヒーローの活躍に夢中になろう!
(presented by U-NEXT×シネマトゥデイ)

LESSON1 バットマンとスーパーマン……それぞれの正義

レッスン1
犯罪者を怖がらせるためにコウモリの格好をしたから「バットマン」なんだよね。

起立! SNIKT!

さて、記念すべき第1回は、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(以下『BvsS』)を取り上げましょう。今日の生徒さんは3人かな。

『アベンジャーズ』はよく観るりえちゃん
『ダークナイト』好きなこみねっち
アメコミ映画を全然観たことのないヒロシくん

じゃあ3人のステイタスに合わせて解説しましょう。

基礎中の基礎DCとマーベル

まずアメコミって大きく分けてて二つの強いブランドがあるんだよ。スーパーマン、バットマンを出版しているDCコミックスとスパイダーマンやアベンジャーズを持っているマーベルと。で、どっちのブランドからもさまざまなヒーローたちが映画化されていて、だから今回の『BvsS』はDCコミックスの映画化だね。りえちゃんの好きな『アベンジャーズ』は、ライバルのマーベル原作の映画だ。

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アメコミ☆ハイスクール
(C) 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC

ここ数年、マーベル原作の映画の方が勢いがあったのだけれど、DCも負けてはいられないと世に送り出すのが『BvsS』。アメコミは自社が持っているキャラクター同士を自由に共演させたりするコミックを出しているので、だからこの映画の方でもバットマンとスーパーマンが共演。でもお互いヒーローなのになぜ戦うの? ってヒロシくんは思った? 実はここがアメコミの面白いところなんだけど、その前に、この二人について説明しましょう。

元祖ヒーローと言えば……

実はすべてのアメコミ・スーパーヒーローの父はスーパーマンと言われています。1938年……だからもう78年前に「アクション・コミックス」というのが創刊されてデビュー。崩壊する惑星クリプトンから地球へと逃がされた赤ちゃんが、心優しいアメリカの農家で育てられ成長。地球とクリプトン星の環境の違いが作用して彼は超人になりスーパーマンとなる。これが大人気となりスーパーヒーローものというジャンルが生まれたんだ。

バットマンは翌1939年に「ディテクティブ・コミックス」誌でデビュー。幼いころ両親を犯罪で奪われた少年が、両親の残した財産を元手に心と身体を鍛え上げ犯罪者と戦うことを決意。そして、大人になりバットマンが誕生した。

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』
(C) 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC

面白いのはスーパーマンは超人・宇宙人・青空を飛ぶ明るいヒーロー、バットマンは人間・アメリカ人・夜が似合う闇のヒーローと180度異なる。アメコミは2大ヒーローと共に、ヒーローづくりの幅を大きく持てたから、その後いろいろなヒーローを生み出すことができたんだ。

ヒーローテレビ&映画も、この二人が先駆け

二人はアメコミの元祖でもあるけど、アメコミテレビ、アメコミ映画の元祖でもあるんだよ。1950年代にスーパーマンのテレビドラマ、1960年代にバットマンのテレビドラマが作られ両シリーズともテレビドラマ史に残る作品となった。そして1978年に『スーパーマン』が超大作映画として公開されました。これが今日に至るまでのアメコミ映画のお手本になったといわれています。まずスーパーマンの父親役にマーロン・ブランド。敵役にジーン・ハックマンという、当時の大スターを持ってきて、主役に新人のクリストファー・リーブ。こういう風に大スターに悪役を演じさせて、ドラマに深みを持たせる……みたいなことの先駆けになった。そして1989年にティム・バートン監督の『バットマン』が作られ、これがメガヒットになったんだよね。

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』
(C) 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC

で、アメコミ映画はときどきリブート(再起動)という手法をとります。スタッフやキャスト、世界観を一新してもう一度、新しい観客のためにゼロから作り直すことで、1990年代の『バットマン』映画のシリーズを一度打ち切って、リブートして始めたのが『ダークナイト』シリーズ。こみねっちはここから好きになったんだよね。『スーパーマン』もリブートされ『マン・オブ・スティール』となりました。

十人十色の「正義」を自分事化して考える

今回の『BvsS』は、『マン・オブ・スティール』の世界観の延長に、またリブートされた新しいバットマンが登場する形になってるんだよ。なのでバットマンやスーパーマンを今まで観てなくても、ここから観始めても全然大丈夫。さて二人ともヒーローなのだけど、スタンスがちょっと違う。スーパーマンは巨大な災害や宇宙人の侵略から地球を守るみたいな感じですが、バットマンはあくまで犯罪と戦うヒーロー。だからコミックの中で、スーパーマンはバットマンのことを“法を犯す、危険な自警団員”と思って危険視していたし、バットマンもスーパーマンのことをあまりに超人過ぎるので彼が暴走したら大変だ、と警戒していた。『BvsS』はこの設定をうまく利用して、スーパーマンの存在は人類にとって危険だ、と考えたバットマンが彼を倒すために立ち上がるというお話。バットマンもスーパーマンもそれぞれ事情と立場があって、どっちが善で悪と単純に言えないところがすごく面白い。自分だったらどっちを応援する? という観方もあるし、自分と世の中の関係がバットマンに近いかスーパーマンに近いか? と自分事化しても楽しめる。

もちろん、こういう理屈をすっとばして、二人のヒーローの対決を楽しむエンターテインメントでもある。人間バットマンが超人スーパーマンとどう戦うのかもポイント。実はバットマンって、原作コミックでは、最も悪知恵が働くヒーローで(笑)、敵の弱点を突くんだよ。ちなみに、DCの世界には、りえちゃんの好きなアベンジャーズみたいなチームもちゃんとある。“ジャスティス・リーグ”って言うの。今度の『BvsS』の副題が“ジャスティスの誕生”なのは……ふふ、わかるでしょう?

というわけで、ぜひこの映画を観て、今日の授業を復習してください。

では起立! SNIKT!

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【補習】

Q.先生教えて! ズバリ、ジャスティスリーグとアベンジャーズ、どっちが強い?

おおお! いきなり良い質問ですね! お答えしましょう。OBの数まで動員するとアベンジャーズの方が多いのですが、ジャスティス・リーグには最強のスーパーマンがいます。パワーで彼を抑えられそうなのはソーとハルクなんですが、ソーがアスガルドに帰っていて不在、ハルクが放浪中で不参加状態の場合、アベンジャーズはピンチかな?

次ページは、アイアンマンやキャプテン・アメリカを生み出したマーベルに迫る!>>

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