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歴代スーパーマンから検証!『スーパーマン』の魅力って?

今週のクローズアップ

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今週のクローズアップ 歴代スーパーマンから検証! 『スーパーマン』の魅力って?

 アメコミヒーローの代名詞といえばスーパーマン。これまで何度も映像化されてきた本シリーズが、ザック・スナイダー監督とクリストファー・ノーラン製作、デヴィッド・S・ゴイヤー脚本という超最強トリオによって映画『マン・オブ・スティール』としてよみがえる! 今回は歴代のスーパーマンを振り返るとともに、新作『マン・オブ・スティール』の新星スーパーマンの魅力に迫りたい。

アメコミヒーローの誕生 カーク・アレン&ジョージ・リーヴス

 スーパーマンの誕生は、1938年「アメリカン・コミックス」という雑誌が創刊したときにさかのぼる。これがいわゆる「アメコミ」のスタートとなった。それまでのコミックスヒーローと違って、青と赤の派手なコスチュームに身を包み、超常的なパワーで悪人を倒す、斬新なヒーローの登場に、アメリカ中の子どもたちが夢中になった。

 瞬く間に人気を呼んだスーパーマンは、1948年に映画化される。このとき初代スーパーマンを演じたのが、カーク・アレン。この実写版のスーパーマンの登場には、当時誰もが興奮した。しかし、このカークを上回る人気を獲得したのが、アメコミ初の長編映画『スーパーマンと地底人間』に出演し、1952年にスタートしたテレビ番組「スーパーマン」で主演を務めた、2代目ジョージ・リーヴスだ。

 スーパーマン=ジョージは、ほぼ生身でアクションに挑む、いわゆる「体育会系」スーパーマン。ワイヤーアクションもない時代だったため、窓へ飛び込むシーンには、足元にジャンプ台を設置するなどして、勢いよく空を飛ぶように演出していたそう。ほかにも、高所から飛び降りたり、窓のガラスを破って室内に入ったり、壁を素手で壊すシーンなどは、「超人」らしさを出すために全てジョージ自身がこなしていたという。

スーパーマン=ジョージが戦う相手といえば、もっぱらギャングや、小悪党ばかりだったが、約6年も続く人気番組となった。しかし人気絶頂期に、ジョージが謎めいた死と遂げてしまう(後に『ハリウッドランド』として映画化される)。その後は、着ぐるみ版のスーパーマンや、脇役のスピンオフなどが企画されたが、どれも実現には至らず、アメコミ実写化の流れはいったん途絶えることになった。

 

初代スーパーマンのカーク・アレン
© Warner Bros./Photofest

ジョージ・リーヴスは、一躍人気に!
© Motion Pictures for Television Inc.

世の女性をとりこに! 『スーパーマン』クリストファー・リーヴ

 ジョージ・リーヴスの死後、テレビ版「バットマン」「グリーン・ホーネット」などが人気を呼んだが長くは続かず、次にアメコミブームが来たのは、1970年代。このとき『未知との遭遇』 『スター・ウォーズ』など空前のSFブームが到来し、正攻法でSF作品が製作されるようになっていた。そうして完成したのがリチャード・ドナー監督による映画『スーパーマン』だ。

 マーロン・ブランドジーン・ハックマンという名優の起用、ジョン・ウィリアムズの名テーマ曲、リチャード・ドナーの手堅い演出など、どれを取っても素晴らしく、ヒーロー映画のお手本というべきが、この一本。そして何よりの魅力は、クリストファー・リーヴにほかならない。

 スーパーマン=クリストファーは、怪力や飛行能力といった部分が目立ったスーパーマン=ジョージよりパワーアップしており、時間も巻き戻せるし(!)、口からは冷気を発して物を凍らせ、目からは熱線を発射し、透視することもできる。本シリーズでは、そうしたアクションヒーローの活躍のほかに、より人間的なスーパーマンが描かれているのがポイントだ。特に映画『スーパーマン II/冒険篇』では、愛する女性ロイス・レインのために能力を捨てるというシーンも描かれる。これまでアメコミ作品は、男性や子どもが好む映画ジャンルだったが、このクリストファーの甘いマスクで、多くの女性ファンを獲得したことは言うまでもない。

 
この甘いマスクがたまりません! クリストファー・リーヴ
© Warner Bros. Pictures/Photofest
日系スーパーマンも登場! 「新スーパーマン」ディーン・ケイン

 スーパーマン=クリストファー版が人気を呼んだあと、コミックでは設定を一新した「マン・オブ・スティール」などのミニ・シリーズや、生誕50周年を記念したアニメ、さらには番外編の映画『スーパーガール』が公開するなど、さまざまな作品が製作された。そして次にスーパーマンがスクリーンに登場したのは、1993年~1997年までに放送された、テレビシリーズ「新スーパーマン」だ。

 本作でスーパーマンを演じたのは、日系3世のディーン・ケイン。彼はこのクラーク・ケント役でブレイクを果たし、現在も名脇役として活躍している。本作は、従来のスーパーマンを扱った作品と比べて、クラークとロイスの関係にスポットが当てられているのが特徴で、アクションヒーローものというよりロマンチックコメディーの要素が強く描かれている異色作だ。

特にシーズン3と4ではクラークとロイスの関係が急展開し、3でクラークがロイスにプロポーズするものの、4ではニュークリプトンを救うため、生まれたときからの婚約者と結婚してしまう。二人の恋愛に注目しながら観るのも、本シリーズの楽しみ方だ。


ちなみに、ロイス役は「デス妻」のテリー・ハッチャーが演じています
© Photofest
実は一番ベテラン!? 「ヤング・スーパーマン」トム・ウェリング

 2001年から2011年にかけて長らく放送された、テレビドラマ「ヤング・スーパーマン」。このスーパーマン=トム・ウェリング版は、クラークとロイスの恋愛をメインに描かれた「新スーパーマン」とは一変、スーパーマンになる前のクラーク・ケントを主人公に、超能力を持つことで苦悩する青年の恋と青春、そして成長を描いている。

 本シリーズはクラークの高校時代に始まり、大学時代、そしてデイリー・プラネット社での活動と、長期にわたる。登場人物も多く、クラークの正体を知る友人ピートや治癒能力を持つクロエ、初恋の相手ラナとの関係など、彼を取り巻く人間模様が見ものだ。特に必見なのが、スーパーマンの宿敵レックス・ルーサーの存在。当初はクラークの親友として描かれており、そんな彼が敵にひょう変するまでの運命に注目してみてほしい。

 ちなみに、本シリーズでは過去に『スーパーマン』シリーズに出演した俳優が数々出演。例えば、クリストファー・リーヴがクラークの正体を知る天才宇宙学者役を、ディーン・ケインがレックス博士役を、『スーパーマン III/電子の要塞』でラナを演じたアネット・オトゥールが、クラークの養母マーサ・ケントを演じている。


若かりしスーパーマンの活躍は必見! トム・ウェリング
© The CW Network/Photofest
旧シリーズへのオマージュがたっぷり! 『スーパーマン リターンズ』ブランドン・ラウス

 「新スーパーマン」と「ヤング・スーパーマン」といったテレビシリーズが成功を収め、ついに映画化されたのが『スーパーマン リターンズ』『X-メン』シリーズなどで知られるブライアン・シンガーが手掛けた意欲作だ。

 『スーパーマン』で、スーパーマンの実の父、ジョー=エル役だったマーロン・ブランドを、声で“再演”させるなど、旧シリーズへのオマージュもふんだんに盛り込まれた本作。物語が『スーパーマン II/冒険篇』の続編という位置づけだけに、外見はともかくスーパーマンのキャラクター設定に大きな変更もない。そのため、スーパーマン=クリストファーを、まるでコピーのように体現している、ブランドン・ラウス版スーパーマンは見事だ。

 物語は『スーパーマン II/冒険篇』の5年後という設定。序盤の、墜落する飛行機を救出する場面の猛烈なスピード感は手に汗握るもので、5年たっても変わらないスーパーマンの存在感を見せつけられる。しかし後半はどちらかというとドラマがメインになっており、5年の間にシングルマザーになっていたロイスや、その息子の存在、そして婚約者リチャードとロイス、スーパーマンの三角関係が繰り広げられている。

 本作では、スーパーマンの宿敵レックスは、ケヴィン・スペイシーが演じている。前シリーズのジーン・ハックマン版レックスのコミカルさは欠けるものの、奇妙な魅力を放つケヴィン版レックスも見ものだ。

非の打ち所がない!? ブランドン・ラウス
© Warner Bros./Photofest
超高速の現代的ヒーロー 『マン・オブ・スティール』ヘンリー・カヴィル

 『スーパーマン リターンズ』からさらに7年後の2013年。これまでのシリーズをリブートして生まれ変わった『マン・オブ・スティール』が、ついに公開。クリストファー・ノーラン×デヴィッド・S・ゴイヤー×ザック・スナイダーという最強トリオに全世界から関心が集まり、すでにアメリカでは初登場1億1,662万ドル(約116億6,200万円)をたたき出し、イギリス、メキシコ、韓国などアメリカと同時公開された24か国全てで1位を獲得している。(1ドル100円計算)

 本作では、これまでのスーパーマンありきのストーリーというより、超人的な力を持った少年が自分の運命に苦悩し、周囲に引き起こす影響などが丁寧に描かれ、特に前半はクリストファー・ノーラン色の濃い内面的なストーリーが展開する。

 そして一番の見どころは、ラスト30分に繰り広げられる、ゾッド将軍率いるクリプトン星人VSスーパーマンの“超高速バトル”。まるで「ドラゴンボール」のスーパーサイヤ人同士の戦いを見ているかのような、恐るべきハイパースピード(オゾン層飛び抜けてまで!)で繰り広げられる肉弾バトルは、まさにザック・スナイダー作品の真骨頂。最強で最速のスーパーマン=ヘンリー・カヴィルにクギ付けになること請け合いだ。

さらに、ロイス・レインを演じたエイミー・アダムスをはじめ、優しき養母マーサを演じたダイアン・レインに、スーパーマンの父ジョー=エルを演じたラッセル・クロウ、そしてクラークを進むべき道へと導くジョナサンにふんしたケヴィン・コスナーの存在感と、ハリウッドを代表する超大物スターが脇を固め、物語により一層の深みを与えている。

続編として、DCコミックが誇る二大ヒーロー「バットマン」と「スーパーマン」が初共演を果たす作品の製作が、2015年公開予定で決定している。最高のキャストに最強のスタッフで描かれた新生スーパーマンの伝説は、まだ始まったばかりだ。

新生スーパーマン!ヘンリー・カヴィル
ラッセル・クロウがかつてマーロン・ブランドが演じたジョー=エルに!
養父(ケヴィン・コスナー)とのきずなに号泣!
ゾッド将軍もパワーアップ!?
超高速バトルはお見逃しなく!
映画『マン・オブ・スティール』より
TM & © 2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED. TM &
© DC COMICS
 
映画『マン・オブ・スティール』は8月30日より新宿ピカデリーほか全国公開
<3D/2D 字幕/吹替え 同時公開>
文・構成:シネマトゥデイ編集部 山本優実

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