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ポストジブリの呼び声も!?アイルランド発『ウルフウォーカーズ』が年内公開に

『ウルフウォーカーズ(原題)』のコンセプトアート(アヌシー国際アニメーション映画祭より)
『ウルフウォーカーズ(原題)』のコンセプトアート(アヌシー国際アニメーション映画祭より)

 『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(2014)などで知られるアイルランドのアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」の新作『ウルフウォーカーズ(原題) / Wolfwalkers』が年内公開されることが決まった。同作はこのほどオンラインで開催されたアヌシー国際アニメーション映画祭の制作中の話題作を紹介する「ワーク・イン・プログレス」に登場し、トム・ムーアロス・スチュワート両監督とプロダクションデザイナーのマリア・パレハがライブQ&Aを行った。

 『ウルフウォーカーズ(原題)』は、カートゥーン・サルーンの長編アニメーション4作目。物語は迷信と魔法が満ちていた時代に、見習いハンターのロビンが父親と一緒に最後の狼の群れを一掃すべくアイルランドへと向かう。しかし森に住む野生的な少女メーヴという少女との出会いがロビンの運命を変える。メーヴは夜になると狼に変身する能力を持っていると噂されており、ロビンを“ウルフウォーカー”の世界へと導いていくファンタジーだ。

ウルフウォーカーズ
『ウルフウォーカーズ(原題)』のワンシーン(カートゥーン・サルーンの公式サイトより)

 同社はこれまでも『ブレンダンとケルズの秘密』(2009)、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(2014)とアイルランドの歴史や神話を題材に創造性あふれる世界を作り上げており、本作も伝承が基になっているという。ムーア監督は「わたしたちは子供の頃に教わった、(アイルランドの)キルケニーに残る“ウルフウォーカー伝説”からインスパイアされました。アイルランド版“狼人間物語”です」と説明した。

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トム・ムーア
共同監督のトム・ムーア

 同スタジオは緻密な脚本と、作品世界を創り上げる精密で色彩が美しい2Dアニメーションの技術で高い評価を受けており、『ブレンダンとケルズの秘密』、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』、そしてタリバン政権下のアフガニスタンで過酷な日々を過ごす少女を主人公にした『ブレッドウィナー』(2017)の過去3作いずれもが、アカデミー賞長編アニメーション映画賞にノミネートされている。アニメ界では“ポスト・ジブリ”の呼び声も高い。

ウルフウォーカーズ
『ウルフウォーカーズ(原題)』のワンシーン(アヌシー国際アニメーション映画祭より)

 しかし今回は3Dソフトウェアを使った“狼ビジョン”も導入し、狼の視点から世界がどのように見えるのか? にも挑んでいるという。ムーア監督は「観客によりこの“ウルフウォーカー”の世界を体感してもらえたら」と語った。

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 声優は、ロビン役に『アガサ・クリスティー ねじれた家』(2017)のオナー・ニーフシー、父親ビル役をショーン・ビーンが務める。また本作はトム・ハンクス主演『グレイハウンド(原題)/ Greyhound』、ビル・マーレイ主演&ソフィア・コッポラ監督『オン・ザ・ロックス(原題) / On the Rocks』と共にApple TV+のオリジナルフィルムの目玉作品としてラインナップ発表されており、劇場公開後はApple TV+での世界配信が決まっている。(取材・文:中山治美)

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