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新星・奥平大兼、長澤まさみの迫力演技を目の当たりにして衝撃

息子役の奥平大兼&母役の長澤まさみ
息子役の奥平大兼&母役の長澤まさみ

 長澤まさみの息子役で俳優デビューした新星・奥平大兼が4日、都内で行われた映画『MOTHER マザー』公開記念リモート舞台あいさつに出席し、長澤や阿部サダヲたちの迫力の演技を目の当たりにした時の衝撃を振り返った。

【画像】輝く美しさ!舞台あいさつでの長澤まさみ

 2014年に実際に起きた事件をベースに、社会の底辺で生きる母と息子を取り巻く過酷な現実を描いた本作。男にだらしなく自堕落な生活を送るシングルマザーの秋子(長澤)は息子の周平(奥平)に異常に執着し、周平は母親に翻弄されながらもその要求に応えようともがくが、やがて凄惨な事件を引き起こしてしまい……。『さよなら渓谷』などの大森立嗣監督がメガホンを取った。

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 これまでのイメージをかなぐり捨てた長澤の熱演が話題となっている本作だが、長澤は「でもこの映画、お母さんのお話かと思いきや、息子の周平のお話ですからね。周平目線で追って観ていただくと感じ方が違うかなと思います。本当の主役は息子なのかなと」と指摘する。そんな息子役を務めたのが、演技未経験ながら初めてのオーディションでの大抜てきとなった新星・奥平だ。

 デビュー作でいきなり人気女優の長澤と共演することになった奥平は、初めは怖かったと正直な気持ちを吐露する。「『キングダム』なども観ていましたし、学校でも『長澤さん、かわいい』というのがあった中で、息子役を演じるということになって。実感がなかったですね」と続け、長澤は照れくさそうな笑顔を見せた。

 だが、いざ芝居となると、激しいやりとりを繰り広げることになった二人。言い合いになるシーンでは強烈なビンタも飛び出し、奥平は「あれは思い切りたたかれるとは思っていなかったので。ビックリしました」と語るも、それがスイッチとなり今までにない感情がこみ上げたという。奥平は以前のインタビューでも、それが「自分の気持ちが芝居に乗った瞬間」だったと明かしていた。

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 また、秋子の内縁の夫役の阿部からも怒鳴られるシーンがあった。奥平は「もともと阿部さんがいいお父さんというか、優しい役をやられる方というイメージがあったので、自分が直にそういう演技を受けるとギャップがあって。ビックリしましたね」と衝撃を受けたとのこと。阿部は「とにかく嫌な思いをさせたいというか、不快な気持ちになってほしいと思って演じたので、映画としては良かったかもしれないですよね」と応じていた。

 俳優同士が思いをぶつけ合いながら完成させた本作。大森監督も「僕が映画を作るときは、俳優さんと一緒に作ることを大事にしていて。特にこの映画は、僕たちの想像を超える親子を描いているんです。それをどう撮るかということを俳優たちとコラボレーションしながら作り上げていきました。その中で出てきた奥平くんや長澤さんの表情……映画でしかできないことができているんじゃないかと思います」と俳優陣の熱演を絶賛した。(取材・文:壬生智裕)

映画『MOTHER マザー』は公開中

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