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『翔んで埼玉』異色キャスティングのワケは?

英題は『Fly Me to the Saitama』
英題は『Fly Me to the Saitama』

 映画『翔んで埼玉』の武内英樹監督が現地時間4日、イタリアの第21回ウディネ・ファーイースト映画祭で行われたトークイベントに参加し、異色キャスティングの理由を明かした。

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 魔夜峰央の人気漫画を基に、埼玉県民が東京都民から虐げられている架空の世界に生きる、東京都知事の息子・壇ノ浦百美(二階堂ふみ)と埼玉出身の転校生・麻実麗(GACKT)のラブストーリーを描いた本作。武内監督は「実際の埼玉はそんなに差別されている場所ではなくて、何でもそろっていて住みやすい場所なんです。だけど、東京に比べると田舎扱いされている部分があって、それを異常にデフォルメ(誇張)している物語なんです」と海外の人たちに向けて説明。

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 “埼玉ディスり”が話題になった本作だが「リアルにすればするほど危険な題材だと思ったので、極端にデフォルメすることは意識して作りました」といい、「この作品は埼玉を差別することをテーマにした作品ではなく、郷土愛を表現したくて作った作品です。もしどこかをディスっているとするならば、東京一極集中している日本の中での東京というものを笑う、そういうつもりで作りました」と本作に込めた思いを明かした。

武内英樹
トークイベントを行った武内英樹監督(右)

 映画では二階堂とGACKTが男子高校生役に挑戦したことも話題になったが、「GACKTさんに高校生役をやってもらうという、そういった無茶なキャスティングをすることによって、この映画がファンタジーであるというサインを出すため」という意図があったと語る武内監督。

 また、本来ならば百美は男性が演じるところだが、「日本でもまだまだボーイズラブが受け入れられているわけではないので、できるだけ多くのお客さんに来てもらうために、間口を広げるという意味で、女性にあえて男子高校生の役をやってもらいました」と異色のキャスティングを振り返った。

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 撮影では二人に「大河ドラマをやるつもりで演じてほしい。決してふざけないでください」と伝えたそうで、「マジでやればやるほど、お客さんには面白く映るので。GACKTさんには高校生のつもりで、埼玉を愛しているという郷土愛を強く持って演じてほしいと。二階堂さんには男の子として、麗を純粋に愛する気持ちを真面目に持ってやってほしいと。だから役者たちは極めて真面目に演技をしているんです」と述懐。

 さらに、二階堂がBL漫画好きだったため、「彼女はボーイズラブが好きなお客さんはどういうところに興味を持って、ボーイズラブを見ているのかというツボみたいなことを理解していたので、彼女にボーイズラブのやり方を相談しながら作りました」と裏話を明かしていた。(取材・文:編集部・中山雄一朗)

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