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樹木希林さん、最優秀助演女優賞を受賞

第42回日本アカデミー賞

最優秀助演女優賞を受賞した樹木希林さん
最優秀助演女優賞を受賞した樹木希林さん

 第42回日本アカデミー賞授賞式が1日、港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われ、昨年9月に75歳で亡くなった樹木希林さんが映画『万引き家族』(是枝裕和監督)で最優秀助演女優賞を受賞した。

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 樹木さんに代わって授賞式に出席した娘でエッセイストの内田也哉子は、胸に手を当てながら神妙な面持ちでステージに上がると、「ありがとうございます。生前、母がよく口にしていた『時が来たら誇りをもって脇にどけ』というのが、文字通り今日できると思います」と感謝。

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 2013年に樹木さんは『わが母の記』で最優秀主演女優賞を受賞した際、全身がんであると公表したが、「最初の乳がんが見つかってから、再発も何度か繰り返しながらも、病気に感謝しているようにも見えました」と内田。

 樹木さんががんが見つかって、真っ先にしたことは夫の内田裕也に会いに行き、「それまでのすべてのことを謝りに行くということ」だったといい、「残された時間がわずかだと知ったときに自分と関わった人たちに謝ってからいきたいと。それは自分勝手な謝罪ですが、実に母らしいなと」と樹木さんの人柄を振り返った。

第42回日本アカデミー賞授賞式
内田也哉子

 最後に内田は「58年の役者人生において、映画づくりという真剣勝負の現場で彼女の言動は時に人を傷つけたりもしたと思います。この場をお借りして、すべての映画関係者に彼女に代わって深くお詫びを申し上げます。そして、それら一つ一つのまれなる出会いに心より感謝申し上げます」とあいさつ。

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 司会を務めた俳優の西田敏行が「天国の希林さんに届けとばかりに盛大な拍手をお願いします」と呼び掛けると、会場からは大きな拍手がおくられた。

 『万引き家族』は、万引きと祖母の年金で生計を立てる、ある一家の姿を通して、本当の絆とは何かを問う人間ドラマ。樹木さんはひょうひょうとしながらも、家族のまとめ役になっている祖母・初枝を演じた。

 樹木さんは、2008年に『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』で最優秀主演女優賞、2011年に『悪人』で最優秀助演女優賞、2013年に『わが母の記』で最優秀主演女優賞を受賞。今年は『日日是好日』の演技に対しても優秀助演女優賞が贈られた。(編集部・中山雄一朗)

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