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安藤サクラ、最優秀主演女優賞で感涙 母として葛藤「ずっとモヤモヤ」

第42回日本アカデミー賞

2度目となる最優秀主演女優賞を受賞した安藤サクラ
2度目となる最優秀主演女優賞を受賞した安藤サクラ

 第42回日本アカデミー賞授賞式が1日、港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われ、女優の安藤サクラが映画『万引き家族』で自身2度目となる最優秀主演女優賞を受賞。スピーチでは「ずっとモヤモヤしていた」と母としての葛藤を語った。

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 プレゼンターを務めた俳優の菅田将暉から名前を読み上げられた安藤は、ステージに上がると、目を涙で潤ませながら大きく礼。本作は第1子を出産直後の撮影で、「正直これからどうやって子育てをしながら、この作品に関わる時間を作ればいいのかずっとわからなくて」と当時の不安を吐露した。

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 続けて「『万引き家族』で感じたのは、子育ては24時間、映画の現場も24時間、子育ては全力でなければならないし、映画の現場も全力を尽くさなければならない。どうやってバランスをとったらいいのかわからなかった」と母として、女優として悩んだことを明かした安藤。

 授賞式が始まってからも「自分がそういうあいまいな気持ちでいることがすごく嫌で、ずっとモヤモヤしていた」というが、「こうやって素晴らしい賞を頂くことができて、必ず自分の中で決着をつけて、きちんと映画の時間に携われるような環境を整えて、また映画の世界に戻ってきたいと思いました」と決意を新たに。「妻として、母として健やかな日常を送ることがわたしの一番の目標であります」と力強く語る姿が印象的だった。

 是枝裕和監督がメガホンを取った『万引き家族』は、万引きと祖母の年金で生計を立てる、ある一家の姿を通して、本当の絆とは何かを問う人間ドラマ。夫が連れて帰ってきた幼い少女・ゆりに愛情をかけていくことで、自身が親から受けた傷を癒やしていく妻・信代を演じた。

 同部門ではほかに『日日是好日』の黒木華、『人魚の眠る家』の篠原涼子、『勝手にふるえてろ』の松岡茉優、『北の桜守』の吉永小百合が優秀賞を受賞していた。安藤は2016年に『百円の恋』でも最優秀主演女優賞を受賞している。(編集部・中山雄一朗)

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