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登山家・栗城史多さん死去 教育映画製作にも意欲みせる

栗城史多さん(2012年撮影)
栗城史多さん(2012年撮影)

 登山家の栗城史多さんが21日、エベレスト山中で亡くなった。享年35歳。体調がすぐれず下山中に息絶え、遺体で発見されたことが公式ブログなどで事務所から発表された。栗城さんは生前、子どもたちの教育のために無料上映を目指した映画製作に取り組んでいたことでも知られる。

 栗城さんは、1982年北海道生まれ。大学山岳部の入部をきっかけに登山を始め、6大陸の最高峰を登り、8,000メートル峰4座を無酸素かつ単独で登頂。エベレストへの単独無酸素登頂を目指して8回にわたって挑戦を続けていた。今回は8度目の挑戦を行い7,400メートル地点まで登頂したが、体調がすぐれなかったため下山を決断。無線連絡に反応しなくなったため、撮影隊が捜索した結果、低体温で息絶えている栗城さんが発見されたという。

 栗城さんは生前、世界初エベレスト山頂からの生中継やドキュメンタリー映画撮影にも関心を寄せ、2009年ころからは“冒険の共有”をテーマにインターネットでの生中継登山を始めるなど意欲的な試みでも注目された。2012年には、4回目のエベレスト遠征中にドキュメンタリー映画『エベレスト・ライジング』の製作を発表。“夢教育映画”と名づけ、子どもたちへの教育として学校などで2013年夏からの無料上映を目指していた。

 その後、クラウドファンディングなどを経るも、製作は難航。2016年には上演時期の無期延期が発表されたが、2017年春ころから、自身の著書と同じ『一歩を超える勇気』をタイトルとして、DVDの配布や小学生を対象に上映会などを行っていた。なお、もともと学校などにおける上映を予定していたため、大々的な劇場公開などは発表されていない。(編集部・大内啓輔)

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