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残虐描写も躊躇ナシ!『仮面ライダーアマゾンズ』の裏側 主演・藤田富が語る

「仮面ライダーアマゾンズ」主演の藤田富
「仮面ライダーアマゾンズ」主演の藤田富

 特撮ドラマ「仮面ライダーアマゾンズ」が、ドラマシリーズのネット配信を経て、公開中の劇場版『仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判』で完結を迎える。日曜朝に放送中の「平成仮面ライダー」シリーズとは一線を画し、「仮面ライダー」の原点に立ちかえるような作風であり、人の姿を持つ生き物が人を食うという倫理的にも挑戦であった本作で、主人公を演じた藤田富がその裏側を語った。

血だらけの主人公・悠【写真】

 藤田は大阪府生まれの26歳。モデル出身の彼にとって、本作の主演は俳優デビューから半年ほどで掴んだ大役だが、本人がそれを自覚したのは台本を手にしてからだった。藤田は「オーディションの時に、引きこもりキャラのセリフを読みました。まさか変身する役で、主人公だとは思っていなくて。出演が決まった時も知らず、台本を開いてみたら一番前に名前があって驚きました」と述懐する。作風についても「仮面ライダー」ということで典型的なヒーロー像を思い描いていたというが、撮影前に石田秀範監督から最初に言われたのは「『仮面ライダー』と思うな」というものだった。

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素顔では優しい笑顔!

 その言葉通り、現行の「仮面ライダー」シリーズのイメージを裏切る本作の舞台は、食人衝動を持つ人工生命体・アマゾンがはびこる世界。藤田ふんする水澤悠は、アマゾンと人間の細胞をかけ合わせたアマゾンであり、仮面ライダーアマゾンオメガに変身する。悠は自身がアマゾンでありながらアマゾンを狩ることができる存在だ。

 Amazonプライム・ビデオで配信中のシーズン1、2では、人間を食うアマゾンは駆除すべきか、共存の道はあるのか、アマゾンの生きる権利などの疑問を視聴者に投げかけてきた。人が食われるという残虐な描写も躊躇なく映し出すが、視聴者にとって衝撃的な展開の連続にも、藤田は「アマゾンってなんだろうと自分なりに考え、食物連鎖のようなものであると理解していました。だから、人が食べられることもそんなに衝撃的なことじゃないという思いだったかもしれません」と撮影前から心の準備が整っていたと語る。

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仮面ライダーアマゾンアルファ(左)と仮面ライダーアマゾンオメガ(右) - 劇場版「仮面ライダーアマゾンズ」製作委員会 (C) 石森プロ・東映

 しかし、俳優として新人だった藤田。当初はわからないことばかりだった。そんな時、「口ではなく芝居で教えてくれた」というのが、悠と対照的に描かれる鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファ役の谷口賢志だった。すべてのアマゾンを狩るべきではないと考える悠とアマゾンの駆逐を目的に動く仁。行動面でも性格面でもコントラストが際立つ2人だが、「それを出してくれたのが谷口さんでした。事前に具体的な話は一切せずに、本番の演技で、僕がこう演じようと持ってきたもの全て忘れさせて、ありのままを引き出してくれる存在でした」と藤田は振り返る。

 悠と仁の意思のぶつかり合いにより、過激なバトルの相手ともなった谷口について、「役者さんってすげー!」と素直に感動してしまったのだとか。狂気的な演技を見せる谷口の役へのハマりっぷりは目を見張るものがあるが、「食われてしまう」という意識はまったくなく、谷口のテンションに乗れたことが自身の表現につながったそう。「僕みたいな新人は食われるもクソもないので、逆に振り切って演じられたかもしれない」と話すほどだが、一方では「新人なりの負けたくない気持ちがありました。だからこそ、自分ももっとやりたいと思っていました」とも打ち明ける。

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水澤悠(左)と鷹山仁(右) - 劇場版「仮面ライダーアマゾンズ」製作委員会 (C) 石森プロ・東映

 劇中、人間は人を食う生物を生み出したのみならず、死体を生物兵器として利用する側面もあり、作品を通じて「生きることだけでなく死についても考えさせられた」という藤田。人間とアマゾンとの間でアイデンティティーがゆらぎ、自分の生き方に迷い、葛藤し続ける悠を演じ切ったことで、藤田は「迷う人生でもいいんだと思えて、生きやすくなりました。迷いながらも答え見つけて、それが成長につながるんだと知ることができました」と心境の変化を明かす。

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 劇場版では、アマゾン畜産計画が新たに始動。この展開にはさすがに「人間を食べるアマゾンが、今度は逆に人間に食べられるなんて」と驚いたという藤田だが、「撮影が終わった今は、そういうこともあり得ることだと思います。僕たちは牛や豚を食べていますが、何かのきっかけで逆転してもおかしくないなと思います」と語る。ファンの注目は、長きにわたって描かれてきた悠と仁の戦いの決着。結末はもちろん明かすことができないが、藤田は「シーズン1、2と決着がつくと毎回思っていたのがそうならず、ついに映画でちゃんと決着が描かれたことは、単純にすごくうれしかったです」と話していた。(編集部・小山美咲)

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