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「PFF」グランプリは24歳の女性監督!李相日監督絶賛

『わたしたちの家』でグランプリに輝いた東京出身、24歳の清原惟監督と、最終審査員の李相日監督
『わたしたちの家』でグランプリに輝いた東京出身、24歳の清原惟監督と、最終審査員の李相日監督

 「PFFアワード2017」表彰式が9月29日、東京国立近代美術館フィルムセンターにて行われ、グランプリに東京出身の24歳、清原惟監督の『わたしたちの家』、準グランプリに大阪出身の27歳、松浦真一監督の『子どものおもちゃ』が輝いた。表彰式には最終審査員を務めた李相日監督、横浜聡子監督、女優、モデルの市川実日子、撮影監督の渡部眞、映画プロデューサーの永井拓郎が出席した。

【写真】市川実日子、李相日監督、横浜聡子監督らPFF最終審査員

 今年の「PFFアワード」では応募総数548作品のなかから、厳正な審査をもとに選ばれた17作品が入選。グランプリに輝いた清原監督は、2014年の『暁の石』、2015年の『ひとつのバガテル』に続き3度目の入選にして初の栄冠を勝ち取った。

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PFFアワード
「PFFアワード2017」集合写真

 清原監督は「賞をほしいと思っていましたが、まさかグランプリをいただけるとは思っていなかった」と驚きの表情を浮かべていたが「この作品にはスタッフやキャストの方々を含め、多くの方が関わっていただいたので感謝の気持ちでいっぱいです。グランプリをいただいたことで、多くの人に観ていただける機会を得たことは光栄です。目標は100年後まで観てもらえるような作品を作ること」と表情を崩した。

 そんな清原監督の作品は、一軒家のなかで、関係のない二組の女性たちが主人公となり、それぞれの世界が交錯していくストーリー。李監督は自身も2000年に『青~chong~』でグランプリを獲得しているが「当時の記憶がかすかによみがえってきます」と語ると「ものすごく刺激的な作品でした。学生のころ、時間をいじる世界を作りたいと頭の片隅によぎったことはありますが、それを実現するのはすごい。照明の使い方や美術など、技術的にも完成された作品でありつつ、キャラクターの心の機微も繊細に描かれていた」と絶賛した。

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『子どものおもちゃ』で準グランプリを受賞した大阪出身、27歳の松浦真一監督

 総評では、横浜監督が「自主映画という視点では観なかった。しっかり演出し、的確に撮影し、しっかりつなぐという3つをよく考えて、丁寧に作っている。見習うべきところがたくさんありました」と自身の映画制作にも影響を受けたことを語ると、李監督も「僕は(映画製作において)しつこいと言われていますが、審査もしつこく作品について話し合いました」と白熱した議論を重ねたことを明かす。さらに李監督は「『作った映画を人に見せるのが怖い』と言っている人がいましたが、僕もいまだに出来上がった作品を人に見せるのは怖い。何億かけて作った映画でも見せたくないって思っちゃうんです」と映画監督ならではの思いを吐露していた。(磯部正和)

PFFアワード2017受賞結果一覧は以下の通り。

グランプリ:『わたしたちの家』(清原惟監督)
準グランプリ:『子どものおもちゃ』(松浦真一監督)
審査員特別賞:『同じ月は見えない』(杉本大地監督)、『狐のバラッド』(藤田千秋監督)、『沈没家族』(加納土監督)
エンタテインメント賞(ホリプロ賞):『春みたいだ』(シガヤダイスケ監督)
ジェムストーン賞(日活賞):『赤色彗星倶楽部』(武井佑吏監督)
映画ファン賞(ぴあ映画生活賞):『赤色彗星倶楽部』(武井佑吏監督)
観客賞:『あみこ』(山中瑶子監督)
[特別設置]ひかりTV賞:『あみこ』(山中瑶子監督)

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