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エドガー・ライト監督『ベイビー・ドライバー』完成は21歳の頃からの悲願!

エドガー・ライト監督とベイビー役のアンセル・エルゴート
エドガー・ライト監督とベイビー役のアンセル・エルゴート

 自他共に認める映画オタクであるエドガー・ライト監督が、初めてアメリカで撮影した映画『ベイビー・ドライバー』の制作過程を語った。

映画『ベイビー・ドライバー』予告編

 本作は、イヤホンからの音楽に乗せて運転する天才的な逃がし屋、通称ベイビー(アンセル・エルゴート)を主人公とした物語。その運転技術に目を付けたのが、完璧な犯罪計画によって富を得ている通称ドク(ケヴィン・スペイシー)。音楽とカーアクションが痛快な作品で、ベイビーがいつも音楽を聴いている理由、歌声の美しい女性(リリー・ジェームズ)との恋、スリリングな犯罪劇など、幾重にも面白さが詰まっている。

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 ライト監督はそもそもの始まりを「初めは音楽(サイモン&ガーファンクルによる同名の楽曲)そのものだった。21歳の時にたまたま聴いて、カーチェイスが浮かんできた。すでに1作目は撮っていたけど、自分が映画監督と言えるかどうかわからない状態で、『その映画が作りたい』と思った。運転中は音楽がかかせない若いドライバーのベイビー。彼は音楽を物理的な意味での“逃走”だけでなく、何かからの“逃避”のために必要としているというストーリーも浮かんできたんだ」と振り返る。

 俳優陣は新人とベテランが入り交じる。主演のアンセルについては「まず、年齢がピッタリ。年のいった俳優が若い役をやるより、そのまま若い俳優にやってほしかった。それと彼自身がミュージシャンでもあるから音楽への情熱も一緒」と役柄と本人の共通点を重視したよう。そろってオスカー俳優のケヴィンにジェイミー・フォックスをはじめとした豪華な脇役については、「ケヴィンやジェイミー、ジョン(・ハム)くらいになると、彼ら自身のダークな面を演じて見せられる」とそれぞれの役柄に深みをもたらしてくれたと感謝する。

 映画オタクの名に恥じず、過去の名作へのオマージュを混ぜ込むことの多いライト監督。本作でもわかりやすいところでは『グッドフェローズ』というマーティン・スコセッシ監督の映画と同名のピザ店が登場する。「あれは実際にあるんだよ! なかなかいい店がなくてどこにしようかという時、『グッドフェローズ』という店があると言われて、それだ! って(笑)」。いくつかのセリフもそれに合わせて変えたという。

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 今回は、映画へのオマージュのみならず音楽へのオマージュも加わった。ベイビーの聴く名曲の数々に乗せて物語も展開することについてライト監督は「難しいというより楽しかった。例えばギター、ギター、ブランクというような曲に合わせ、走って、走って、隠れる、という動きをつけたりとか、音楽に案内されて作ったよ」とコメント。撮影時の楽しさが、そのまま本作の小気味よさにつながったようだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

映画『ベイビー・ドライバー』は8月19日より新宿バルト9ほかにて全国公開

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