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『イングロリアス・バスターズ』オスカー俳優クリストフ・ヴァルツの役づくりの秘密

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クエンティン・タランティーノもほれ込む俳優クリストフ・ヴァルツ
クエンティン・タランティーノもほれ込む俳優クリストフ・ヴァルツ - (c) Gavin Bond

 シリーズ最新作『007 スペクター』でジェームズ・ボンドダニエル・クレイグ)の宿敵である犯罪組織スペクターの首領、オーベルハウザーを演じたのは、『イングロリアス・バスターズ』と『ジャンゴ 繋がれざる者』で2度のオスカーを受賞したオーストリア人俳優クリストフ・ヴァルツだ。ヴァルツが自身の役づくりのプロセスを明かした。

【写真】ついに姿を現したオーベルハウザー

 「例えば“NO”。紙には“N”“O”と書いてある。言い方は何十億通りもある。わたしの仕事はその言い方を見つけること」と俳優という仕事を表現したヴァルツ。本作においては、オーベルハウザーはヒーローの前に立ちはだかる障壁だという前提で一つずつ判断していったという。「一つの正しい答えがあると言っているわけじゃない。選択なんだ。わたしは選択をして、それを監督に示す。監督は賛成するかもしれないし、しないかもしれない。彼は映画全てを頭に入れているが、わたしは自分の役だけだから」。

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 また、ヴァルツは「プロの俳優について言えば、自分が納得していなくてもやる。自分の信念は求められていないんだ。『これはやりたくない』『これがやりたい』『わたしが、わたしが、わたしが』というようなことは言わない」ときっぱり言い切る。「最初にやるのは、全てのディテールを真剣に捉え、脚本の中から意図と理由を見つけること。わたしはそれをアクションに変え、観客がそこから結論を引き出せるようにするんだ」と一つ一つの言葉をかみしめるように続けた。

 それは彼が35年前に演劇学校で学んだことで、以来ずっと変わらないやり方だ。「完全に直感や感情に任せて、それが素晴らしく発揮されている俳優もいる」と直感で演じるタイプの俳優がいることは認めているが、「もし自信があればそれでいい。でも、わたしは自信がない。なぜそうなるのかということをちゃんと知りたいんだ」と真摯な眼差しで語ったヴァルツ。サム・メンデス監督も「彼はニュアンスを驚くほどよく理解しているんだ。彼が演じたシーンでは、編集段階で使える映像が無限にあるんだ」と称賛するヴァルツの演技は、本作に一層の深みを与えている。(編集部・市川遥)

映画『007 スペクター』は公開中

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