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山一證券には志を貫く人たちがいた…廃業事件を描いたドラマの原作者が当時を振り返る

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原作者で元読売新聞記者の清武英利
原作者で元読売新聞記者の清武英利

 江口洋介主演の連続ドラマW「しんがり ~山一證券 最後の聖戦~」(WOWOW)のプレミアム先行試写会が15日、都内で開かれ、原作者でジャーナリストの清武英利が、岡野真紀子プロデューサーと共に登壇。1997年に自主廃業に追い込まれた山一證券を舞台に、最後まで事態収束に尽力したサラリーマンたちの奮闘を描く本作ということで、会場には約250名の元山一證券従業員が招待され、当時を懐かしみながら作品を鑑賞した。

 四大証券の一角・山一證券で法律違反の約2,600億円もの帳簿外債務が発覚し、自主廃業が発表されたのが1997年11月。日本経済への打撃は大きく、その後に続く不況と、終身雇用の終わりを象徴する事件ともいわれる。

 講談社ノンフィクション賞を受賞した「しんがり 山一證券 最後の12人」の原作者で、元読売新聞記者の清武は「今日の会場には以前取材させていただいた方や、今も追跡取材でお世話になっている方がいて緊張します」とあいさつし、「当時、読売新聞社会部のデスクとして経済事件班を指揮しながら、全精力を注いで山一證券破綻事件を取材しました。たぶん現役では、最も多くの山一の方々にお会いした記者ではなかったかと思います」と振り返る。

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全体
岡野真紀子プロデューサーも登場

 清武は「ドラマの江口(洋介)さんほどカッコいい人はいなかったかもしれないが、山一というのは人間くさい会社だった。誰かがやらなければならない極限状態で、人間は、古い言葉ですが、“志操”(志を守り抜く意志)の固さを呼び起こすと思うんです。主人公の彼らがやらなくても、山一7,500人の別の誰かが会社に残り(清算業務を)やったんだと思います。そういう志操の固い山一だった」と会場に呼び掛けた。

 岡野プロデューサーも「最終話のクライマックスで、江口さんが感極まって涙を浮かべると、撮影していたカメラマンも見守っていたスタッフも、一緒に泣いてしまいました。会社に愛情と誇りを持っていた人たちがいたんだという、熱い思いを詰め込んだ作品になりました」と幹部社員までが再就職に走り“沈没船”から逃げ出す中、軍列の最後尾で最後まで戦った“しんがり”の人々への思いが詰まったドラマに、自信をにじませた。(取材/岸田智)

WOWOW日曜オリジナルドラマ・連続ドラマW「しんがり ~山一證券 最後の聖戦~」は9月20日より毎週日曜夜10時に放送(全6話)

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