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ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジが語る『イエスメン』シリーズの新作とは?

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Skypeで語るジュリアン・アサンジと登壇したアンディ・ビックルバウム(左から)
Skypeで語るジュリアン・アサンジと登壇したアンディ・ビックルバウム(左から)

 ドキュメンタリー映画『イエスメン』シリーズの第3弾『ザ・イエス・メン・アー・リボルティング(原題) / The Yes Men Are Revolting』について、出演者で、企業や政府機関に忍び込む社会派パフォーマンスユニット「イエスメン」のアンディ・ビックルバウムがステージに登壇し、ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジがSkypeで語った。

 同作は、痛烈なプランクジョーク(悪気のないジョーク)で会社や政府の不条理な現状を批判してきたアンディとマイク・ボナーノが、政府の地球温暖化への対応に関して問題提起していくというもの。

 ジュリアンが今作に協力した経緯についてアンディは「4年前に、ある大企業に雇われたスパイエージェンシーを通して、僕とマイクのE-mailがハッキングされた。このスパイエージェンシーは、外見はメディア会社を装っていて、雇われた大企業に訴訟を起こした人や、会社に対する反対運動をする活動家などを調査していた。かつてダウ・ケミカルの社員を装ってテレビに登場した僕ら(反対運動をする活動家)もその調査の対象になり、僕らのE-mailの内容がウィキリークスに流出した。そのE-mailを調査するために、僕がジュリアンを訪れたのがきっかけだった」と明かした。

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 ウィキリークスの活動方法は、さまざまな物議を醸しているが、もしアートプロジェクトとして活動をスタートさせていたらどうなるか、との質問に「近年、僕は公共への情報の場が閉ざされている気がする。特に、現場での取材内容を直接記事にしたり、NSA(米国家安全保障局)の局員でも触ることのできない書類を手に入れて報道するような真剣なジャーナリズムを行ったりする人々にとってはね。政府や企業のさらされるべき内容が機密化され過ぎている。でも映画ならアプローチの仕方で、エドワード・スノーデンのドキュメンタリー映画『シティズンフォー(原題) / Citizenfour』のように、監督が彼の行動をアートプロジェクトのアングルで伝えることができると思う」とジュリアンが答えた。

 『イエスメン』シリーズの重要な点について、ジュリアンは「このシリーズで一番重要なのはユーモアだ。ユーモアこそが、すでに形成された恐怖を退けてくれる。彼ら(アンディとマイク)のプランクジョークは、恐怖を退けることを前提に作られている」と評価した。

 映画は、プランクジョークを駆使して政府や会社に立ち向かう彼らの姿は壮快だが、そのプランクジョークに含まれたメッセージ性が胸を打つ作品だ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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