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歌舞伎俳優の10代目坂東三津五郎さん死去 59歳 すい臓がんのため

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亡くなった坂東三津五郎さん
亡くなった坂東三津五郎さん

 歌舞伎俳優の10代目坂東三津五郎さん(本名・守田寿さん)が、すい臓がんのため、21日午前2時3分に亡くなった。59歳だった。突然の訃報に、市川左團次片岡愛之助市川海老蔵らがブログを通じて悲しみをつづっているほか、各界から死を悼む声が上がっている。

【写真】2014年にテレビドラマ出演時の坂東三津五郎さん

 関係者によると、今年1月にインフルエンザに感染し、肺炎を併発した三津五郎さんは都内の病院に緊急入院。2月7日、8日に都内で行われた「日本舞踊 坂東流」の名取試験には家元として一時外出して立会い、試験前にはテレビ番組「美の壺」(NHK BSプレミアム 27日放送)の収録を自宅で行うなど、闘病中であることを全く感じさせない様子を見せていたものの、17日に容態が急変。その後一時安定したが、21日に家族が見守る中静かに息を引き取ったという。

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 2013年9月にすい臓がん手術を受けていた三津五郎さん。翌年4月に舞台復帰を果たしたが、同年9月の定期健診で肺に転移していることがわかり、12月に予定していた一人舞台「芭蕉通夜舟」を降板。完治に向けて治療に専念していた。

 三津五郎さんは1956年に9代目坂東三津五郎さんの長男として生まれ、2001年に10代目坂東三津五郎を襲名。歌舞伎以外にも舞踊の名手としても高い評価を得ており、日本舞踊協会常任理事として日本舞踊の発展に貢献した。日本芸術院賞(2006年)、紫綬褒章(2009年)、毎日芸術賞(2013年)などを受け取っている。テレビドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」(2014)にも、東洋カメラの社長役で出演していた。歌舞伎の最後の舞台は2014年8月に歌舞伎座で行われた「八月清涼歌舞伎『たぬき』」だった。(編集部・井本早紀)

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