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「平成ゴジラ」川北紘一監督、ゴジラやモスラに囲まれてお別れ

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祭壇はモスラをイメージしたもの
祭壇はモスラをイメージしたもの

 平成『ゴジラ』シリーズの特技監督として知られる川北紘一さんのお別れの会が7日、成城の東宝スタジオで行われ、佐野史郎宝田明ら、およそ600名の関係者が来場し、川北さんをしのんだ。

 昨年の12月5日、くしくも誕生日と同じ日に肝不全のため都内の病院で急逝した川北さん。この日の祭壇はモスラをイメージしたもので、白菊が350本、スプレー菊が350本、カーネーションが400本、レザーファン100本が使用された。祭壇の写真は20年ほど前に撮影されたもので、ゴジラに囲まれ優しくほほ笑む川北さんの姿が写し出されている。さらにステージ横には川北さんが実際に座っていたというディレクターズチェア、そして川北さんが手掛けたジオラマ模型とゴジラが見守っていた。

 さらに会の途中では、「若かりしころ、早く一人前になりたいと思った川北さんは、師匠である円谷英二のフィルムを集め、つないでは切りを繰り返し、編集の勉強をしていました」という司会者の紹介と共に、『モスラ対ゴジラ』『キングコングの逆襲』『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』『日本海大海戦』という4本の作品の未使用フィルムを基に川北さんが当時編集したダイジェスト映像を上映。「編集の川北」と謳われたその原点を垣間見るような映像に、会場の参列者は熱心に見入っていた。

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ゴジラ
川北さんが手掛けたジオラマ模型とゴジラ/ゴジラ・TM&(C)TOHO CO., LTD.

 その後、プロデューサーとして平成『ゴジラ』シリーズを支えた富山省吾氏が献杯のあいさつに登壇し、「昨年の夏にこのダイジェスト映像のフィルムが残っていると聞いてはいたんですが、まさかこんな形で観ることになるとは……」と切り出すと、「『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』のラストカット。雪に包まれた二人(ゴジラとミニラ)が円谷さんと川北さんのようだと思ったのはきっと僕だけじゃないと思う」と付け加えた。

 さらに「(川北さんは)『われわれがやっている撮影はミニチュアだけど、ライブアクションだからスケールの小さな実写なんだ』と。フルCGやデジタルが全盛の時代に、まさに川北さんならではの一撃を聞いた思いがしました。今日、お集まりの皆さんと共に特撮を守っていくと川北さんにお誓いして、献杯したいと思います」と語り、会場全員で献杯を行った。(取材・文:壬生智裕)

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