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広島土砂災害、映像クリエーターも犠牲に 自主映画の上映行うカフェ・テアトロ・アビエルトも被害に

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「カフェ・テアトロ・アビエルト」屋内にも土砂が押し寄せた
「カフェ・テアトロ・アビエルト」屋内にも土砂が押し寄せた

 甚大な被害が出ている広島土砂災害で、同市安佐南区にある映画上映も行うライブスペース「カフェ・テアトロ・アビエルト」も被害を受けていたことが分かった。

 同所のHPやFacebookによると、8月20日未明に起きた災害で建物内に約1メートルの浸水があったという。オーナーの中山幸雄さんやスタッフ、そして建物は無事だったものの、PA機材や厨房は使いものにならないという。さらに建物内部には約20センチのヘドロが堆積しており、復旧作業に追われているようだ。

 同所は倉庫を改造して2000年にオープン。隔年開催の「ヒロシマ平和映画祭」の上映会場の1つでもある。気概ある自主映画の上映も多数手がけており、日・韓・在日コリアンの若者たちが行っている強制労働犠牲者の遺骨白骨調査の15年を追った5部作のドキュメンタリー『笹の墓標』(藤本幸久監督)も、総上映時間9時間9分の超大作ゆえ他の劇場では敬遠しがちだが、「ウチがやらないでどこがやる」と買って出たこともあったという。

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ボランティア
有志がボランティアに駆けつけた

 そんな気骨ある中山さんの人柄もあって、24日には状況を知った有志がボランティアに駆けつけ、屋内外にたまった土砂の除去や、2次災害に備えての土嚢造りが行われたようだ。その他、全国からお見舞いの連絡が届いているそうで、HPでは感謝を述べると共に「ヘドロをかきだしながらぼつぼつ復旧していきます」と再開への決意を明かしている。

 その一方で、広島市立大の非常勤講師で、2010年には公益財団法人ユニジャパンが行ったデジタル映像人材育成プロジェクトの対象にもなった映像クリエーター戸川蛍(けい)さん(32)が犠牲になったという。改めて被害に遭われた方のお悔やみを申し上げると同時に、被害が広がらないことを願わずにはいられない。
 広島土砂災害の募金はYahoo!ネット基金や、全国のセブン-イレブンなどのコンビニでも行われている。(取材・文:中山治美)

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