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若尾文子、増村保造監督とは以心伝心だった…『清作の妻』撮影を振り返る

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増村保造監督の思い出を語った若尾文子
増村保造監督の思い出を語った若尾文子

 5日、女優の若尾文子が東京国立近代美術館フィルムセンターで開催中の特集「映画監督 増村保造」内のトーク・イベントに出席し、増村映画への思いを語った。同イベントは戦後日本映画の新世代を代表する映画監督・増村保造(1924~1986)の回顧特集で、連日にわたり増村映画が上映される。

 この日は午後1時から『清作の妻』が上映され、その後に開かれたトーク・イベントに、同映画に主演した若尾が登場。過去20本以上の増村映画に出演した若尾は同作について、「増村映画はそれぞれが思い出だが、『清作の妻』は、自分にとっていろいろな意味で転機となる作品だったので本当に思い出深い」と語った。

 トーク中、若尾は同作で重要なのは照明だったと告白。作中ではうつむき加減のシーンが多かったことを明かした上で、「本来なら顔が見えづらくなるはずだが、増村監督の指揮のもと、照明担当の方が顔を見えやすく照らしてくださって、自然とわたしの顔に視線がいくようにしてくださった」と感謝の念を述べた。

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 また、ひときわ印象的だったシーンとして、若尾はくぎを拾って手に刺すシーンを挙げた。若尾いわく、増村監督から細かい演技指導はなかったといい、「撮影は常に以心伝心だった。手にくぎを刺すという演技は自然と(アドリブで)やった」と、撮影中の秘話を明かした。

 トークはその後、小説家の故三島由紀夫と共演した『からっ風野郎』にシフト。若尾は「撮影ではいつも、演技では素人の三島さんが苦心していらっしゃったので、見ていてつらかった」と胸中を吐露しつつ、「撮影がクランクアップしてから食事に行ったことがあります」と思い出を語るなど、当時に思いをはせていた。(浜崎友広)

大回顧特集「映画監督 増村保造」は東京・東京国立近代美術館フィルムセンターにて、6月24日~8月10日、および8月19日~9月7日に開催

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