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『それでも夜は明ける』の配給会社が手掛けた奴隷時代の混血女性と白人の恋を描いた作品とは?

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(左から)ググ・バサ=ロー、サム・リード
(左から)ググ・バサ=ロー、サム・リード

  映画『それでも夜は明ける』の配給会社フォックス・サーチライトが再び奴隷時代を舞台に、実在の混血女性ダイド・エリザベス・ベルを描いた話題作『ベル(原題) / Belle』について、主演ググ・バサ=ローとサム・リードが語った。

 本作は、アフリカ人奴隷マリアとの間に娘ダイド(ググ)を授かった英国海軍艦長ジョン・リンゼイは、娘の将来を懸念し叔父マンスフィールド伯爵(トム・ウィルキンソン)に預け、彼女は裕福な家庭の中で教育も受けるが、大人になる過程でさまざまな人種差別に直面するというドラマ。サム・リードは恋人ジョン・ダヴィニア役を演じ、映画『ア・ウェイ・オブ・ライフ(原題) / A Way of Life』のアマ・アサンテがメガホンを取った。

 出演経緯についてググは「今作は人種、アイデンティティー、階級、性別などさまざまな重い題材を扱っている中、ロマンスも描くことでアプローチしやすい映画になっていて興味を持った。それに、当時の混血女性に対する社会の対応が、ダイドを恋に目覚めさせただけでなく、人種差別に対抗する政治的見解も目覚めさせた点も気に入った」と明かした。

 裁判官のマンスフィールド伯爵は、来客とダイドを共に食事させなかったが、後に「サマーセット事件」(黒人奴隷ジェームズ・サマーセットの奴隷制度にからんだ歴史的事件)で、奴隷に勝訴の判決を下している。「マンスフィールド伯爵は、当時の社会状況下ではダイドをあえて来客と食事をさせないことで、騒ぎを起こさないようにしていたと思う。それに彼は無意識のうちにダイドに影響され、まるで親子関係のように、彼らの愛も深かったと思う」とググは語った。マンスフィールド伯爵の人間性が、後のダイドの行動に影響し、それが「サマーセット事件」につながっていく。

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 トム・ウィルキンソンとの共演についてサムは「彼はものすごく正直で、さらに政治的観点と経験を持っているから、僕らは俳優の鏡として彼から学びたいと伝えると、彼は『落ち着きなさい!』と苦笑いしていた(笑)。でも撮影では、僕ら若手が納得していないと、自らもう一度撮ろうとシーンごとに鼓舞してくれた。僕らは彼の演技過程を見ているだけで、多くのことを学ぶことができた」と絶賛した。

 映画は、マンスフィールド伯爵のもとからダイドが徐々に自立していく過程と、ジョン・ダヴィニアとのロマンスの言葉の掛け合いが秀逸につづられている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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