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『めめめのくらげ』は3.11以降の『ゴジラ』!村上隆監督&椹木野衣が語り合う

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椹木野衣と村上隆監督
椹木野衣と村上隆監督

 18日、現代美術家の村上隆が監督とキャラクターデザインを務めた映画『めめめのくらげ』のトークショーが都内で行われ、村上監督と美術評論家の椹木野衣が登壇し、本作のテーマについて語り合った。

映画『めめめのくらげ』写真ギャラリー

 本作は村上隆の初監督作で、実写とCGを融合させたファンタジー映画。東日本大震災後の日本を舞台に、震災で父を亡くした小学生の正志(末岡拓人)が、母(鶴田真由)と共に引っ越した先で、子どもにしか見えない謎の生物“ふれんど”のくらげ坊と出会い友情を育む姿を描く。

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 同年代の村上監督と椹木は、それぞれアーティストと美術評論家として20年以上アートシーンを並走してきた同志的関係。この日のトークショーは、椹木が本作の応援ツイートをしたことで実現したという。村上は「椹木さんには、僕がアーティストとしてデビューする25年ぐらい前からずっとお世話になっている。自分はインスピレーションで物を作っているけど、それを理論付けてくれていたのが彼。今回も『めめめのくらげ』の意味や見方などをツイッターでフォローしてくださった」と改めて感謝した。

 一方の椹木は、本作について「3.11以降のこういう特殊な状況の中で、村上監督が映画を実現したというので非常に思い入れが強く、6歳の息子と一緒に劇場に観に行った。出来によっては批判することもあるだろうし、良ければ応援したいという気持だった。映画を観ているうちに僕ものめり込んだし、息子の反応もすごく良かったです。家に帰ってからも映画の話をするなどのコミュニケーションができたので、観て考えたことをツイートしたんです」と心から本作を気に入っている様子だ。

 その後、村上は「戦後から現代にかけて隠ぺいしてきたものが、ある種、3.11の震災でパンドラの箱が開いてしまったという状況を何とか作ろうと思ったのが『めめめのくらげ』の実態。それを、子どもに伝えたいというメッセージがあった」と本作に込めた思いを語ると、椹木は「この映画は、大きく言うと、3.11以降の『ゴジラ』という印象を受けるんです。『ゴジラ』も日本の漁船が水爆実験で被爆したという社会的な事件からインスピレーションを受けている。『めめめのくらげ』に登場する大怪獣がいわば、3.11以降のゴジラという気がするんです」と本作を日本を代表する怪獣映画になぞらえて、村上の思いを補足していた。(古河優)

映画『めめめのくらげ』はTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国公開中

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